名古屋ファンではあるが、「J1第28節 名古屋 3-0 徳島」のレビューをするわけではない。2021年9月9日(金)の試合をもって、J1史上最多の無失点試合の記録を打ち立てたため、名古屋の数値データを見ようと思う。

いつものことながらFootball LABさんからデータを拝借した。対象とするデータは2021シーズン8/29までに終了した試合、比較対象としては2020シーズン全試合となる。当然のことながら名古屋の試合のみである。

Football LABさんには下記の33にわたる項目のデータがある。これを比較する。


まずは全試合について比較する。次に失点0の試合のみを対象に比較することとする。

上表の33項目についてF検定実施後のt検定結果は下記の通り。有意差がある項目のみ記載した。

有意差があったのは4項目のみ。奪取P、スプリント、攻撃回数は2020シーズンに比べて増えている。反対にゴール期待値は2020シーズンよりも減少していることが分かる。

次は相手チームの立場から見てみよう。

有意差があったのは4項目のみ。奪取P、スプリント、攻撃回数は2020シーズンと比較して増えている。反対にチャンス構築率は下がっていることが分かる。

次は失点0の試合のみで比較する。

名古屋は奪取Pが有意に増え、チャンス構築率が有意に下がっている。相手チームはペナルティエリア進入回数が有意に少なくなっていることが分かる。t検定の結果が一部0.05になっていますが、四捨五入の結果この表記になっています。実際には0.05を下回っています。

以上をまとめると

①名古屋も相手チームも攻撃回数が増えている。②名古屋も相手チームもスプリントが増えている。③攻撃回数の増加により名古屋も相手チームも奪取Pがが増えている。④名古屋の攻撃は、攻撃回数の増加に見合うほど効果的ではなく、チャンス構築率の低下やゴール期待値の低下が見て取れる。⑤相手チームも攻撃回数の増加に見合うほど効果的ではなく、ペナルティエリア進入回数の減少やチャンス構築率の低下が見て取れる。

◎名古屋はペナルティエリアに進入させない守備が効果的であり、無失点試合が増えているのかな、という感じに見えます。

簡単ですが以上です。