こんなのを出していきます。
毎度のことながら、Football LABさんからデータを拝借しました。
対象は2023シーズンJ1リーグです。
514項目における各チームの平均値を算出し、相関分析を行いました。
手法は2023シーズン相関分析の巻(順位編) | SPORTERIAと同様ですので割愛します。
前回はゴール期待値を軸に見て行きましたので、今回は攻撃CBPを軸に見て行きます。
攻撃CBPと|0.6|以上の相関関係にある項目は59項目ありました。
たくさんあるので、まずは正(プラス)の相関関係の項目です。
さすがに攻撃に関係する項目が並んでいます。
この中で一番興味深いのはボール保持率です。
ボール保持率が直接勝敗には影響しないと言われていますが、攻撃CBPとは相関関係があり、0.85の強い相関係数になりました。
散布図は下記の通りです。
ボール保持率が高いチームほど攻撃CBPが大きいです。
ボール保持率が勝敗には直接影響しないと言われていますが、攻撃CBPには影響するようです。
ゴール保持率は30mライン進入回数、ペナルティエリア進入回数、チャンス構築率、そして得点と正の相関関係にあります(相関係数は割愛)。ボールを保持することで、30mライン進入回数が増え、ペナルティエリア進入回数が増え、チャンス構築率が上がり、攻撃CBPが増え、最終的に得点が増えるのだと思います。
ボール保持率が高くなるということは、少なくとも攻撃に関する数値が上がることから、今回の結果は、ボール保持率を高めるという手法は攻撃力を高めることに対して有効であるということを示唆しています。
次は負(マイナス)の相関関係です。
ポゼッション関連が多いです。
しかし最も興味深いのはショートカウンター24km/h以上の走行一人当たりの平均距離です。相関係数は-0.78であり、強い負(マイナス)の相関関係です。
ショートカウンター24km/h以上の走行一人当たりの平均距離と攻撃CBPの関係を散布図にしました。
ショートカウンター24km/h以上の走行一人当たりの平均距離が長いと攻撃CBPが小さくなり、ショートカウンター24km/h以上の走行一人当たりの平均距離が短いと攻撃CBPが大きくなります。
左上に位置しているチームは川崎F、札幌、横浜FM、広島といったあたりです。選手が適切な距離間に位置することでショートカウンターの際も長い距離を走る必要がないのではないかと推測できます。
右下に位置するチームは逆ですかね。全くの推測ですが。
簡単ですが、以上で終わります。
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1/7追記です。
ショートカウンター24km/h以上の走行平均人数と平均距離です。
正の相関ですね。
こちらはショートカウンター24km/h以上の走行平均人数と攻撃CBPです。
こちらは負の相関です。
ショートカウンター24km/h以上の走行平均人数は最小値が0.5,最大値が0.8ですので、もともとの人数差が小さいです。
コメント(3)
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SPORTERIAスタッフ
2024/1/7 12:41
ショートカウンター24km/h以上の走行一人当たりの平均距離との負の相関は興味深いですね。
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ぴくしー
2024/1/7 13:06
SPORTERIAスタッフさまコメントありがとうございます。
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SPORTERIAスタッフ
2024/1/8 13:48
ありがとうございます!
>選手が適切な距離間に位置することでショートカウンターの際も長い距離を走る必要がないのではないかと推測できます。
やはり上に書いていただいたように、ショートカウンター発生時に既に効果的なポジションにいるからでしょうか?
相手が整った状態でボールを奪うというより、プレスをかけて相手のポジションが乱れた状態で奪ってショートカウンターが始まっているのかもしれませんね。
あとはショートカウンターに関与する人数が多いので1人あたりの平均距離が減っているのかもしれません?
あとはショートカウンターに関与する人数が多いので1人あたりの平均距離が減っているのかもしれません?
→平均人数と平均距離は正の相関ですね。ブログに追記しました。