こんなのを出していきます。




毎度のことながら、Football LABさんからデータを拝借しました。

対象は2023シーズンJ1リーグです。

514項目における各チームの平均値を算出し、相関分析を行いました。

手法は2023シーズン相関分析の巻(順位編) | SPORTERIAと同様ですので割愛します。

前回は奪取Pを軸に見て行きましたので、今回は守備Pを軸に見て行きます。

守備Pと|0.6|以上の相関関係にある項目は14項目ありました。

まずは正(プラス)の相関関係の項目です。

守備Pは守備の指標ですので、相手の数値に関する項目が多いです。

この中で興味深いのがクロス関係です。「相手:クロス」と「失点クロスから%」の2項目あります。

「相手:クロス」は相手チームのクロス本数です。

「失点クロスから%」は失点の内、クロスから失点した割合です。

下記に神戸の例を挙げておきます。


相手:クロス数と守備Pの散布図は下記の通りです。

相手:クロス数が増えると守備Pが大きくなります。守備Pの定義は【相手のプレーの成功(味方へつなぐ、もしくはゴール)を阻止した場合に、成功していれば攻撃側に付与されていたポイントがそのまま守備側に与えられます。よって味方ゴールに近い方が高いポイントが付きます。奪取と違いマイボールにならなかったとしてもポイントとなりますので、クロスボールをクリアして相手にコーナーキックを与えたとしてもクロスを阻止したポイントが加算されます。】です。よってクロスが多くなるほど守備機会が増え、守備Pが大きくなるのでしょう。


次は、「失点クロスから%」と守備Pの散布図です。

「失点クロスから%」(クロスからの失点割合)が高くなると守備Pが大きくなります。

まあ、思った通りです。

【相手:クロス数と守備P(0.84)】より【「失点クロスから%」と守備P(0.61)】の方が相関係数が小さくなるのは、クロスが上がっても、その多くを跳ね返しているからだと思われます。

散布図は示しませんが、【クロスと「失点クロスから%」】の相関係数は-0.24であり無相関に近いです。

相手:クロス数が多いのはサイドの守備に難あり、「失点クロスから%」(クロスからの失点割合)が高くなるのはサイドに加えて中央の守備に難があるのだろうと推測できます。もちろん、そもそも失点が少ない場合は例外ですが。


次は負(マイナス)の相関関係です。

この中で興味深いのは奪取Pです。KAGIも興味深いのですが・・・・。

奪取Pと守備Pの散布図は下記の通りです。

負の相関関係です。

奪取Pが大きくなると守備Pが小さくなる。反対に奪取Pが小さくなると守備Pが大きくなる。

奪取Pは相手からボールを奪い攻撃につなげる、守備Pは相手の攻撃を阻止するということで定義が全く違います。

対立する、相反する定義といったところです。

守備機会が増えると守備Pが大きくなります。よって守備Pは小さい方が良いです。上の散布図で言えば、右下に位置するチームの方が、上手く守備をしているという評価になるのではないかと思います。失点が少ないという意味ではありません。


簡単ですが、以上で終わります。