こんなのを出していきます。
毎度のことながら、Football LABさんからデータを拝借しました。
対象は2023シーズンJ1リーグです。
514項目における各チームの平均値を算出し、相関分析を行いました。
手法は2023シーズン相関分析の巻(順位編) | SPORTERIAと同様ですので割愛します。
前回はシュートCBPを軸に見て行きましたので、今回はゴールCBPを軸に見て行きます。
ゴールCBPと|0.6|以上の相関関係にある項目は28項目ありました。
はじめに正(プラス)の相関です。
気になったのは赤枠の項目「avg([奪取P GK])」です。
GK(ゴールキーパー)の奪取Pです。
「avg([奪取P GK])」とゴールCBPを散布図にしました。
相関係数は0.63であり、それなりに相関関係があります。
でも散布図をよく見ると、いつも提示する散布図とは異なります。
左下と右上で関係が異なっているように見えます。
まずここの部分です。
赤マルの部分だけで散布図を作成しました。
これを見るとほぼ無相関です。相関係数も0.31です。
次は右上の部分です。
右上の部分だけで散布図にしました
右上の部分だけだと負の相関です。相関係数は-0.99で、非常に強い相関関係です。
「avg([奪取P GK])」が増えると、ゴールCBPが減ります(言い換えるとゴールCBPが減ると「avg([奪取P GK])」が増える)。
反対に「avg([奪取P GK])」が減ると、ゴールCBPが増えます(言い換えるとゴールCBPが増えると「avg([奪取P GK])」が減る)。
この4チームだけで見ると上記の関係になります。
ある意味、GK(ゴールキーパー)が活躍しないということは攻め込んでいるということになりゴールCBPが上昇し、GK(ゴールキーパー)が活躍するということは攻め込まれているということになりゴールCBPが減少するということなのでしょう。
この4チームは攻撃(もしくは守備)に何か共通点があるのかもしれません。
チームによって、傾向が分かれるのであれば、大変興味深い現象です。
次は負(マイナス)の相関です。
赤枠の相手:パス本数が気になりますので散布図にしました
相関係数は-0.70で強い負の相関関係です。
相手のパス本数が増えるとゴールCBPが小さくなり、相手のパス本数が減るとゴールCBPが大きくなります。
パス本数は、単純にいうと攻めているか否か、ゲームを支配しているか否か、ボールを支配しているか否か、(あくまで単純に解釈するとですが)、の指標にもなりますので、相手のパス本数によって自チームの攻撃の回数が増減しゴールCBPと相関関係になるのだと思います。
まあ、当たり前の結果ですかね。
簡単ですが、以上で阿割ります。
コメント(2)
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SPORTERIAスタッフ
2024/1/13 23:28
鳥栖、札幌、神戸、横浜FMの並びは面白いですね。
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ぴくしー
2024/1/14 20:33
SPORTERIAスタッフさまコメントありがとうございます。
GKに求めている役割の違いだとは思いますが、「GKが自陣PA外でボールゲインした数」が
1位 札幌 65
2位 鳥栖 54
3位 川崎F 48
4位 湘南 52
5位 横浜FM 47
というところで、シュートやクロスの対応だけでなくDFラインの裏のスペースのカバーを担っていると他の集団から外れるのかもしれませんね。
興味深いデータを提示していただきありがとうございます。
GKを含めた守備戦術がチームによって大きく異なるようですね。
守備戦術にあったGKを獲得し起用することも非常に大事なのでしょうね。