毎度のことながら、Football LABさんからデータを拝借しました。

対象は2023シーズンJ1リーグです。

514項目における各チームの平均値を算出し、相関分析を行いました。

手法は2023シーズン相関分析の巻(順位編) | SPORTERIAと同様ですので割愛します。

前回は相手:クロスを軸に見て行きましたので、今回は相手:クロスCBPを軸に見て行きます。

はじめに正(プラス)の相関関係です。

相関係数0.7以上を抽出しました。



注目したのは相手RSH:avg([クロスCBP FP])です。

そして、赤線を引いた項目は全て右サイドの項目です。

左サイドには0.7以上の項目はありません。左サイドの項目で最も相関が強いのは、相手LSH:avg([攻撃CBP FP])で相関係数は0.62でした。

選手や戦術の差によるものだと推測できますが、本相関分析だけでは原因を明らかにすることは出来ませんので、左サイドの件はここで終わります。


相手:クロスCBPと相手RSH:avg([クロスCBP FP])を散布図にしました。



相手RSH:avg([クロスCBP FP])をx(横)軸、相手:クロスCBPをy(縦)軸にしました。

この方が、相手:クロスCBPと相手RSH:avg([クロスCBP FP])の関係が分かりやすいからです。

相手RSH:avg([クロスCBP FP])が高くなると相手:クロスCBPが高くなるという関係です。

分かりやすいですね。


次は負(マイナス)の相関関係です。



|0.7|以上の項目を抽出しました。

注目したのは赤枠の奪取Pです。

散布図は下記の通りです。



相手:クロスCBPが高くなると奪取Pは低くなります。

奪取Pの定義は「相手のパス、クロス、ドリブルなどのアクションからボールを奪い自チームの攻撃につなげたプレーに対してポイントが付与されます。ポイントは相手のパス、クロス、ドリブルなどのアクションの失敗確率から算出されるため、相手チームがパスを通しやすいはずの高い位置でボールを奪うと高いポイントがつきやすくなります。」です。

よって相手のクロスからボールを奪い自チームの攻撃につなげるのは難しいのだろうと推測できます。

クロスは失敗する確率が高い攻撃(筆者の主観)ですが、先述したようにショートカウンターの発動を抑制したり、今回の奪取Pを抑制する(相手の攻撃を抑制する)などクロスには隠れた効果があるように感じます。


簡単ですが、以上で終わります。