GM兼監督の上野山信行が辞任-


そんな衝撃的な発表がされ、

暫定監督に西村俊寛を据えたカマタマーレ讃岐。

クラブ史上初シーズン途中での監督交代。


短い準備期間で西村俊寛暫定監督が

用意した布陣は昨年途中で、

望月一仁・前々監督が採用した、3-1-4-2の復活。


対する藤枝MYFCの倉田安治監督は

開幕から引き続き4-4-2を採用。


カマタマーレ讃岐の

藤枝MYFC対策は随所に見られた。


-が。


讃岐のとって、

唯一とも言える想定外。


それは叩きつけるような

大粒の雨が降りしきった

当日の天候だったと思う。


低い位置でも繋ぐことを意識し

藤枝MYFCの強烈な

センターラインへの対抗策。

佐々木渉の先発起用や、

高木和正・薩川淳貴の

2人のレフティーを並べた右サイドも

降雨の影響が強く、

結果としてロングボールを、

選択せざるを得ない場面が

散見された結果、

機能したとは言い難い内容に

終始してしまった。


ただ、

西村俊寛暫定監督を始めとした

チームにこれだけ短い準備期間で

多くのことを求めるのは

少し酷だと思う。


前半35分、

この試合唯一の得点-

すなわち、決勝点となった

藤枝MYFC宮本拓弥のヘディングシュートが

ネットを揺らした数秒後、

手を叩き味方を鼓舞した

讃岐のキャプテン竹内彬、

同じく下を向かせずを

顔を上げさせた西野貴治の姿。

終盤、

藤枝MYFC鈴木惇の

素晴らしいフリーキックを止め

集音マイク越しの中継画面に響いた

讃岐のキーパー浅沼優瑠の声。


近年、

複雑かつ複合化する

フットボールの戦術も

それを動かすのは

単純な感情だ。


結果として、

勝ち点も得点も、

何も産み出せなかった

この90分だって、

きっと無駄じゃない-