今季、4戦4敗。


開幕2連敗で前々監督の上野山信行が辞任-


その後、西村俊寛を

暫定監督に据えるもこちらも2連敗。


そして、ゼムノヴィッチ新監督の就任-


シーズンが開幕してから5戦目-


チームは既に3人目の監督-


そんな状況下で、


ガイナーレ鳥取に


挑む事となった


カマタマーレ讃岐。





布陣そのものは、


直近2試合で採用した


3-1-4-2の継続を選択。





対する、ガイナーレ鳥取は


3-4-2-1を基本としていた中、


この試合では3-1-4-2を採用。


結果としてミラーゲームになる-


そんな見方を崩したのは


カマタマーレ讃岐だった。


カマタマーレ讃岐の3-1-4-2は


あくまでもスタートであり、


左右ウィングバックを除く


3枚の中盤と2人の前線は


ポジションレスな流動的な動きを実直に


何度も繰り返し続け


ミラーゲームから逸脱させたのだ。





が-


流動性を見せたところで


優位に立てるほど簡単な競技ではない。


カマタマーレ讃岐が見せた動きによって


ガイナーレ鳥取の狙いが


より明確なモノになったと思う。


"人の居ない場所にボールを送る"


そんな最大限に単純明白な思考が


ガイナーレ鳥取の11人を束ね上げ、


それが実ったのが後半7分の


清永丈瑠の決勝点だったと思う。





ガイナーレ鳥取は今季見せてきた


本来の戦い方とは言えない中でも


少なくとも


"その場における最善策"


を、示し続けて勝利を掴んだ。


カマタマーレ讃岐も


"自分たちの"プレーは


間違いなく遂行出来ていたと思う。


"自分たち"は-


90分、


いや、


これからのシーズンを戦う中で


主語が"自分"である事は大切。


しかし、ピッチは


"自分"だけの舞台ではない。


"自分"の先には"相手"が居る。


戦術は文字の通りに、


戦う為の術(すべ)だ。


しかし、あくまでも術であり、


武器や凶器として使用するには


仕様が違うかもしれない。


術だけで相手を倒せる訳ではない。


カマタマーレ讃岐はこれで


開幕5連敗。


勝ち点0の最下位。


誰かが手を抜いてる訳じゃなく、


誰かが裏切ってる訳でもない。


誰もが戦っている-


ピッチで、


ベンチで、


フロントで、


スタンドで。


誰もが戦っている。


そして、


これからも戦い続けるだろう。


そんな時こそ、


少しだけ思っていて欲しい。


"舞台は自分たちだけのモノじゃない"と-


そして、


いつか、


きっと、


来るであろう


歓喜の声を聞くため-


いつか、きっと、を


すぐ近くの未来にするため-


どうか前を向いて欲しい。