はじめに


こんにちは、ムファサです。

今回が初投稿となります。末永く、よろしくお願いいたします。


さて、2023年はJ2で戦っているジュビロ磐田。

ここ数年はJ1とJ2の昇降格を繰り返しており、J2で勝てるチームではなく、

J1で勝てるチームとなるための試練が続いています。


初投稿となる今回は、後半戦に突入した2023年シーズンの戦いに触れる前に、

まずは、前半戦の振り返っていきましょう。

(使用するスタッツは投稿日時点のデータのため、後半戦数試合を含みます)



開幕戦で浮上した課題と期待の新星


横内新監督を迎えたジュビロ磐田。

2023年シーズンは、これまで全ての試合で、4-2-3-1を採用している。

今シーズンを占う開幕スターティングイレブンは次のとおり。



J1で戦った2022年シーズンに鈴木優斗と並びチーム得点王だったファビアン

ゴンザレス(ラッソ)を欠き、新規選手獲得もできず、また、ルヴァンカップにも

参戦することにより、他のJ2チームより多くの試合を戦わなければならないジュ

ビロ磐田にとって、期限付き移籍から復帰した針谷岳晃が開幕スタメンを勝ち取っ

たことは、ボランチの選手層の厚さを期待させるものでした。


▶参照(外部リンク)


しかしながら、前半2失点となったジュビロ磐田は後半開始から針谷に代えて遠藤

保仁を投入。

ベテランにゲームコントロールを託したものの、後半立ち上がりに早くも失点。


2022年シーズンはJ1で最多失点(34試合57失点、1試合平均1.7失点)

となり、守備力強化が主要命題となっていましたが、多くの課題を残す結果となり

ました。


3点差となる前後では戦い方が大きく異なるため、タッチ数やパス成功数の比較は

正確ではありませんが、CBからのボールの引き出し方や、両サイドへの散らし方

等、さすがヤット!というプレーを魅せてくれた遠藤の開幕戦最大の、いや、20

23シーズン前半戦最大の功績は、「後藤啓介へのアシスト」ではないでしょうか。


長きにわたりJ1とA代表で活躍し、W杯でも得点を決め、のちにJリーグ30周

年のMVPに輝くこととなる遠藤とのホットラインは、開幕から1時間あまりの間

に流れた不穏な空気をがらりと変え、これからの未来を照らすゴールを生みました。


もちろん、1点目の松原后のアシストも素晴らしかったのですが、それまでの試合

展開や時間帯、そして何より、「デビュー戦で初ゴール」よりも大きなインパクト

を残す「デビュー戦での2ゴール」となったことも、後藤への期待値をさらに高め

るものとなりました。




チーム力の底上げ -ディフェンス編-


後藤の2ゴールに喜んでいるだけでは、先へは進めない。

なかったことにはできない開幕黒星と3失点。


ディフェンス面の比較として、一番大きな変化といえるGKの交代前後で失点数を

比較した結果は次のとおり。


  1節~12節:梶川裕嗣  12試合17失点、1試合平均1.42失点

 13節~23節:三浦龍輝  11試合 9失点、1試合平均0.82失点


選手の組合せも異なるため、GKの良し悪しを判断するわけではないが、チーム全

体として失点が減少傾向にあることがわかる。

12節までに1回だったクリーンシートも、13節以降は5回達成し、失点も2点

までに留めており、戦績も4勝4分4敗から6勝4分1敗と、負けないチームに成

長している。


チーム内でも特に層の厚いボランチ陣は、相性やコンディションを考慮して選考さ

れるとともに、試合展開によって変化をもたらす交代の対象となっている。

左サイドバックには松原が、CBには鈴木海音が出場することも増え、前線からの

プレスのかけ方やセットプレーでの対応も都度変化する状況の中で、個性豊かな中

盤と攻守ともに連動することをチャレンジし続けている。


開幕スタメンの両CBが負傷している間にチームを支えた海音と中川、ルヴァンで

経験を積んだ吉永真優や鹿沼直生、怪我から復帰した小川大貴と、後半戦に向けて

戦力が揃い始めるとともに、チーム内での競争が激化していく。



チーム力の底上げ -オフェンス編-


では、これからジュビロ磐田がさらに勝ち点を積み重ねていくためには何が必要か。

その答えは明確で、オフェンス面の向上である。


開幕スタメンだった杉本健勇が電撃移籍、ラッソと入れ替わるように大津祐樹が負

傷離脱と、FWがなかなか定まらない状態が続いている。

前述のディフェンスと同様に得点数を比較した結果は次のとおり。


  1節~12節:12試合21得点、1試合平均1.75得点

 13節~23節:11試合17得点、1試合平均1.55得点


無得点試合は1試合ずつだが、1得点だった試合が4試合から6試合と、得点力の

低下が懸念される結果となっている。

上記以外に、ルヴァンや天皇杯も戦うジュビロ磐田にとって、連戦の疲労蓄積が、

対戦相手以上に脅威となっているのかもしれない。


とはいえ、ゴール前での質(シュートやパスだけでなく、数的有利を作る走力や判

断力も)を向上していかなければならない。


繰り返しになるが、2023年シーズンは選手補強ができないジュビロ磐田。

現在のメンバーで、攻撃力を高めていかなければならない。


後藤は前半戦で5得点とチーム最多得点となっており、FW争いでは一歩リードし

ている。

後半戦では、チームを勝利に導くゴールを期待したい。


また、チームではドゥドゥが同じく5得点、続いて上原力也と松本昌也が4得点と

なっており、後藤とポジション競いをしているラッソとジャーメイン良だけでなく、

トップ下の山田大記や金子翔太の名前が上がってくるようになれば、先制点や複数

得点をあげる試合が増え、負けない(勝ちきれない)チームから、勝つチームに成

長していけるはずだ。



大事な後半戦 -若手の台頭に期待-


ルヴァンは惜しくも敗退してしまったが、経験を積み、成長している選手たち。

その中でも、この2人には後半戦のキーマンとなり、また、来シーズン以降の中心

選手となることを期待したい。


古川陽介と藤原健介だ。


古川はドリブラーとして、藤原はゲームメイカーとしての地位を確立していくこと

がまずはミッションとなるが、シーズン終了時には、クロス、チャンスメイク、そ

してゴール数と、わかりやすい数字で結果を残してくれることを期待している。


(直近出場試合の攻撃スタッツ)

・古川

出場時間:スタメン回数を増やし、1試合通じて相手の脅威となっていてほしい

ゴール :目標の10得点を達成してほしい

アシスト:縦突破のクロスも、カットインやエリア侵入からのパスも、ドリブルの

     強度をあがることが成功数増への近道か


・藤原

出場時間:調子を上げてきた上原と山本康裕、開幕スタメンの遠藤、針谷、交代で

     ポジション変更するドゥドゥと競争相手多数。好相性を誰と築けるか。

ゴール、アシスト:センスは抜群。出場時間が増えれば数字は残せるはず。



サッカー王国のプライドにかけて


あとがきです。

初投稿で、想定以上に時間がかかってしまいました。

プレビューとレビューを毎試合投稿されている方、すごいですね。


前半戦を振り返ってのデータを見ていて、面白いデータがありました。


 晴 :5勝4分1敗

 雨 :5勝2分  (雨のち曇 を含む)  

 曇 :  2分4敗(曇のち晴、晴時々曇 を含む)


なんと、曇だと勝てないが、雨が降れば負けなし。晴れれば概ね勝利ですね。

晴れの日は体力温存のペース配分に長け、雨の日は技術力で相手を上回っているの

かもしれません。

反対に、曇の日は走り負けている(相手の走力が落ちない)のかも。


今日(2023年7月5日)は、ホームで金沢を迎えます。

朝から曇りがちでしたが、夕方から夜にかけて小雨模様。

複数得点での勝利に期待しましょう。