勝ち点1でルヴァン終了もリーグ戦への大きな1となるか



グループの全チームに突破の可能性があったグループステージ最終節、柏はリーグ戦から先発メンバー10人を変更し、山下が今シーズン初出場、大谷もスタメンに戻ってきた。システムはリーグ戦と同じ【3-4-2-1】山下の復帰により3バックは左から川口、山下、上島の並びになった。

序盤、湘南は両サイドを前に張り出し【3-3-4】のような形から柏DFラインの裏へボールを送り続け中盤を逆三角形にしてこぼれ球の回収を狙った。柏は両ワイドを下げ【5-2-3】にした上でボールを跳ね返し対応する。両チームの中盤脇のスペースは空いていたが中盤を使って組み立てるよりもDFラインから前線を狙う展開となった。

柏は右サイドを中心に攻撃を仕掛ける。ヒシャルジソンのスルーパスに反応した高橋がエリア内に侵入し相手DFに倒されたシーンは笛は鳴らない。また上島の前線を狙うボールから細谷がドリブル突破を見せるがシュートシーンまでつながらい前半となった。

後半すぐに試合は動く、50分中盤で選手が交錯した後に湘南の梅崎にボールがわたりドリブルで前へ運ぶ。左サイドからあげたクロスに2列目から抜け出した池田がボレーシュートを決めて湘南が先制した。山下が梅崎の対応につり出され中央をカバーに入った川口はクロスに対応できなかった。

しかし失点後、柏もチャンスをつくる。53分右サイドからのクロスを三丸がヘッドで狙い、54分相手のパスをカットした神谷はミドルシュートを狙う。55分にはセットプレーの流れからヒシャルジソンの強烈なシュート、56分CKからヘディングシュートのチャンス、58分には神谷が左サイドから中央に切り込んでミドルシュートを打つなど、この時間帯で5回のチャンスをつくったが湘南GK富居の好守があり得点することはできなかった。

そこから柏は67分に大谷と呉屋に代えて三原とアンジェロティを投入、73分にはドッチ、仲間、江坂を投入し同点・逆転を狙いに動いた。

<67分~>

<73分~>

<試合終盤>

交代選手は積極的にボールに絡み江坂は三丸からのクロスをヘッドで狙うシーン、仲間は中央に切れ込みミドルシュートを打つシーンをつくったが得点できず時間は過ぎていく。試合終盤には川口と上島の位置を逆に、仲間を中盤のフリーマン、江坂をより高い位置にあげて得点を狙った。同点に追いついたのはアディショナルタイムに突入してから、川口が右サイドをあがりクロスを上げファーサイドに流れたボールを三丸が拾い左サイドからもう一度クロス、ペナルティエリア内まで侵入していた高橋がヘディングシュートを決めた。最後のセットプレーではGK佐々木を含め全員で得点を狙ったが試合は1-1で引き分けのまま終了、湘南は2位通過でプレーオフステージ進出を決め、柏はグループステージで姿を消した。

柏はリーグ戦と同様のスタメンでこの試合の勝利を狙うのではなく、欠場から復帰した選手を試すことを含めターンオーバーを実施した上で臨み、今季のルヴァンカップは終了となった。このルヴァン最終節で獲得した1得点と勝ち点1をリーグ戦につなげる貴重な”1”とするのか無駄になるのか週末のリーグ戦で真価が問われる。