取り戻したスタイルと交代策に見えた希望

リーグ11節のアウェイ広島戦は2-1で逆転勝利、リーグ戦の連敗を止めた。

フォーメーション図フォーメーション図

前節から3人スタメンを変更、トップにアンジェロッティ、中盤に中村、CBに高橋が入り、システムを2トップ、ワンアンカーに戻した。

前からプレスを掛ける柏が序盤は押し込む展開となったが、13分に広島FKのチャンスからジュニオールサントスに決められ失点。前節に続き課題のセットプレーから失点してしまう。

■システム変更と選手起用

この試合は細谷とアンジェロッティが2トップを組み、中盤をダブルボランチから椎橋をアンカーを置く好調時の布陣に戻した。

走行距離・スプリント回数走行距離・スプリント回数

前線・中盤の前5枚の選手の”走り”を鳥栖戦と比較するとスプリント回数が向上【鳥栖戦113回→広島戦131回】前線から追い込む守備、相手DF裏の嫌な部分を狙う攻撃と”走る”姿勢・スタイルを取り戻したといえる。

パスソナー・パスネットワーク攻撃スタッツ - 椎橋 慧也

前節、相手プレスにより苦労したパスワークは椎橋を中心にシンプルに前線にボールを入れチャンスを狙った。椎橋はパス数(パス成功数)が鳥栖戦より向上【鳥栖戦36(26)→広島戦49(41)】、森の同点ゴールも椎橋から細谷に送った縦パスが起点となった。

選手起用は2トップを【細谷-アンジェロッティ】→【細谷-森】→【森-マテウスサヴィオ】→【森-升掛】と交代し相手DFに圧力を掛け続け森の2得点につなげることができた。また小屋松をジョーカーとして起用、これまではできなかった選手交代での攻撃の活性化に成功。森の逆転ゴールは相手パスミスを小屋松が奪ってからの展開となった。

守備面ではスタメンに戻った高橋の奮闘が光り最終ラインでの跳ね返しはもちろん5ー3-2の最終ライン5枚と中盤3枚の中間地点(柏の守備の泣き所)に入ってくる相手選手に対し厳しく対応した。(クリア数10はこの試合最多の数値)また連続のシュートストップで追加点を阻んだキムスンギュも逆転への立役者だ。

守備スタッツ - 高橋 祐治ヒートマップ - 高橋 祐治

GKスタッツ - キム スンギュ

”走り”という良い部分を取り戻せたところ、セットプレーからの失点という改善していない悪い部分の両面が出た試合となった。ただし森と小屋松の交代策が見事に的中し、前線の選手の組み合わせと交代策は今後に向け期待できるものとなった。

第二ブロックの連敗を止め勝ち点9まで積み上げることができたが3連敗は悔いの残る結果となった。敗戦数4は13位から16位のチームと同等の数値(11節終了時)であり、難しい試合でも勝ち点を獲得できる成長を第三ブロックでは見せてほしい。


【第二ブロック】

06節・H・磐田・〇・2-0

07節・A・C大・〇・1-0

08節・A・川崎・●・0-1

09節・H・京都・●・0-2

10節・H・鳥栖・●・1-4

11節・A・広島・〇・2-1

勝ち点 9 /(目標)10 達成率90% 


【柏アカデミー出身比率】

スタメン:DF上島、古賀、FW細谷 

※スタメン比率27%(3/11) 

リザーブ:GK佐々木、DF田中、MF加藤、FW升掛、森

※出場比率33%(5/15) ※メンバー入り比率44%(8/18)  


【柏アカデミー出身比率(リーグ11節まで)】

スタメン比率23%(28/121) 出場比率26%(43/167) メンバー入り比率35%(70/198)