森保Japanの猿真似に終わった3バック

フォーメーション図

フォーメーション図

 アビスパ(通常は福岡と表記するのですがガンバに福岡選手がいるので今回はこの呼び方で)

攻撃スタッツ - 福岡 将太

は、まさかのミラーゲームを仕掛けられ、少々面食らった感じでした。

ガンバは意識してピッチを広く使い、13分にセットプレイから先制。

更に食野の惜しいシュートなども見られました。

が、追加点は奪えず。

で、この3バックシステムの問題点ですが、攻撃時に人数が足りなくなります。

これは両WBに、元来SBの選手を置くと守備を意識しつつ…となり、攻め上がり時に

どうしてもワンテンポ遅れてしまうのです。

W杯ドイツ戦。森保Japanが機能し出したのは、三笘選手を投入し、WBのポジションに

元来WGの選手を両サイドに(当時は伊東、三笘)配置した事で

初めて攻撃的に機能しました。

今のガンバで例えるなら黒川、半田の所に

左に山見

攻撃スタッツ - 山見 大登

右に杉山選手を入れる様なものでしょうか。

それでは守備が不安になる。

勿論です。

現在の森保Japanは三笘、伊東、久保という守備をサボらず、かつボールを奪われずたった一人で敵陣を破壊し得るという怪物的な選手達によって、

初めて成立しています。

だから私は世間様ほど森保を評価していません

もしくは、前線に一人でゴールを奪えるスーパーな選手がいるか。

カタールW杯前の森保Japanの評価を今一度思い出してください。

散々叩かれてましたよね?!

貴方も私も散々叩いていた筈!

それは当時も3バックを試していた事はありましたが、

そこで起用されていたのは、元来SBの選手だったからです。

ドイツ戦も最初は酒井、長友のセットでした。

攻撃スタッツ - 鈴木 武蔵

と、いう事で彼の役目はジャガーだった訳ですが、及第点でした。

ボールも追えていたし、収める事も出来ていたし。

只、及第点止まりです。終盤は疲労の為か消えてましたし。


もう一つ成功例を出します。

2012~13年頃のサンフレッチェ広島です。

この頃の両WBにいたのがミキッチと柏(もしくは清水)です。(このあたりはうろ覚えですが)

彼らも本業はSH。彼らがサイドを駆け上がり素早くクロスを上げた先に待っていたのは

決定力の権化、佐藤寿人。

彼らによりJリーグ連覇という成績を残しています。


つまりこのシステムを機能させるには選手の質、両共に現状では厳しいんですよね。

せめてもう少し、黒川、半田の両者が高い位置でボールを持てれば話は変わってくるのですが。

走行距離・スプリント回数

二人とも走ってない訳ではないんですよね。「質」と、あとチームとして

彼らを生かそうとする意識が足りなかった。

で、このシステムの弱点は3バックの両脇と

4バックで対峙している場合、SBが上がりやすいんですね。

前半の時点で既に金森が半田の裏を狙いシュートに持ち込んでいます。


で後半はウェリントンを投入し、逆にアビスパ側で慣れない

ジャガー役を務めていた山岸が役目から解放され、

前を向いてお得意の消える動きから同点弾を決めます。

攻撃スタッツ - 山岸 祐也

(余談ですがガンバがこの選手を狙っているそうですが、この選手も、2トップでこそ輝く選手。

ガンバに来ても機能しませんよ。FC岐阜にいた時から観てるんだから)

勢いを取り戻したアビスパは、サイドでの数的優位を作る事を

意識してピッチを広く使い始めます。

ガンバからすると、前半やっていた事を逆に相手にやられる形になり、

PKは東「神」が止めるものの、結局ルキアンにまんまと決められます。

イレギュラーな形ですがやはりサイドからのクロスです。


戦術、選手交代、全てにおいて中途半端な試合でした。

いっそ黒川OUT山見INで、疑似三笘みたいな事をやらせてみたら?

どうせならそのくらいハッチャけて欲しい!


ポヤトスの実験はまたもや失敗に終わりました。

残り二節。

いっそ横浜二連勝してくれても

一向にかまわん!

とか言いたくなる様な試合でした。