ジュビロ磐田に遠藤保仁選手が加入し、5試合目となったこの試合。


遠藤選手加入後は3勝2分と負けなしである。

ここで遠藤選手加入前と加入後の得点パターンを見てみる。

29節時

得点パターン

25節で遠藤選手が加入する前(24節まで)

得点パターン


遠藤選手が加入する前と後では得点パターンの変化が見られる。

PKやセットプレーからの特点が増え、パスやドリブルなどからの得点が減っている。いわゆる得点の好機での得点割合が増えている。


以下は遠藤選手の加入前と加入後のチームの基本スタッツである。

ここで特筆すべきはパス成功数・ボール支配率の上昇だ。

1試合平均でパス成功率は100回弱、ボール支配率は4%上昇している。対戦チームの強さも影響するので一様には言えないが、遠藤選手の加入後パスが増えボール支配率も上昇していることが伺える。このパス数の増加は遠藤選手自身の活躍やチーム自体での意識改革が起きたなど様々な仮説が建てられるが、パス数の増加がこの5試合負けなしと結果を残しているうちの一因であることは間違い無いだろう。

遠藤選手の加入によりチーム内でセットプレーやチームプレーへの意識改革などが起きた可能性が示唆される。遠藤選手加入後は負けなしと善戦していることから遠藤選手の加入がチームにとってプラスに働いているのは間違い無いだろう。

ジュビロ磐田は、2000年前後スター揃いだった黄金時代の成功体験を糧に、スターの個人能力を軸にしたチーム作りが現在でも続いていることが伺える。サポーターにとって往年のスター大集合!的面白さは確かにあり、投資の回収には有効であろう。しかしチームにとっては、世代交代がうまくいっていない印象を受ける。

立地条件など難しい点はあるだろうが、ここは今ひとつベテランと若手起用のバランスを吟味することがジュビロ磐田のJ1復活のポイントではないだろうか。