いよいよ2022シーズンのJ3が開幕しました。
早速ですが分析していきます。開幕戦テゲバジャーロ宮崎対ヴァンラーレ八戸の試合になります。
テゲバジャーロ宮崎(以下、宮崎)は今季、髙崎新監督を迎え再始動。昨季3位と躍進を遂げたチームをどう指揮するのか注目です。
ヴァンラーレ八戸(以下、八戸)は葛野体制2年目ですが、ラインメール青森時代からチームに携わっており、チームの勝手知ったる監督が指揮を取ります。
試合の詳細はこちら
[https://www.jleague.jp/match/j3/2022/031309/live/#live/:embed:cite]
スターティングメンバーは以下の通りです。
今オフ、宮崎は引き抜きが多かった印象ですが、瀧澤や工藤といった実績十分の選手を補強しています。
八戸は新卒に加えて他チームからも積極的に補強を行うなど、メンバーの入れ替えも多くありました。この試合では新加入の渡邊龍は古巣宮崎との対戦となりました。
実際の試合展開とゲームの構造を見ていきます。
宮崎の攻撃
序盤から相手のDFライン目掛けてロングボールを入れる攻撃が目立ちました。配給役は7千布で、度々ハーフレーンの八戸の右CB付近にフィードしています。ビルドアップはCB+アンカーの7千布。GKの47植田も積極的にビルドアップに参加します。
逆サイドに展開するときはCB→GK→CBと経由するため、CB-CB間の距離が遠いのが宮崎のビルドアップの特徴です。以下の図からもGKがビルドアップに多く絡んでいることがわかります。47植田は素晴らしいフィードで攻撃の起点にもなっていました。
アタッキングサードまでボールを運ぶと、IHの抜け出しやワンツーを使って相手DFを崩しに行くのは昨年と同様のようです。
また、宮崎は左サイドを起点に攻撃を組み立てるシーンが多く見られました。特にIHが左サイドに流れてサポートに行き、数的優位を作る狙いがあったと思います。これはエリア間パス図を見てもわかります。
八戸の守備
対する八戸は非保持は基本的に5-4-1のブロックですが、サイドに出た際はWBが一列上がって対応し、最終ラインはスライドして4枚になります。プレスをかけに行くときはシャドーがサイドを捨てて前に行くので、WBが宮崎のSBを捕まえに行きます。この試合、人を捕まえる動きはある程度狙い通りで来ていたと思います。
高い位置のプレスはある程度完成されていましたが、ブロックを敷いた際の対応に少し隙が見られました。先制点に繋がったシーンではSBからタッチラインに平行の向きでボールを出されると内側から19薗田に斜めにランニングされ、ここに裏から入られてキープされています。リトリートした際は宮崎のSBにボールが入ったときに内側から追いかけているため、縦のパスコースを遮断できません。縦に出させるのであれば裏のスペースはケアしておきたいところです。
八戸の攻撃
最終ラインは3枚なのでサイドのCBが空きます。また、17宮尾が宮崎の1stラインと2ndラインの間で受け、パスワークの潤滑油となります。後方からのフィードのターゲットは20萱沼です。
配置的には相手のIHに対してシャドーとボランチで数的優位を作ります。15:41付近では38藤井から縦パスを通していますが、宮崎の10徳永が14前澤と48相田を両方を見なければいけない状況を作りだしています。
またボールサイドのCBは押し上げた状態では積極的に攻撃参加し、攻撃に厚みを持たせます。特に右サイドの6小牧の攻め上がりが後半はよく見られました。47:26付近、62:30付近のシーンがこれに該当します。
宮崎の守備
宮崎はネガトラ時はボールホルダーに厳しく奪いに行きます。守備ブロックを敷くときは4-5-1で、最終ラインはそれほど高くありません。両WGも守備時は最終ライン付近まで戻って守備をします。WGがポジションをずらされると、八戸のサイドのCBがフリーになり、チャンスを与えてしまうシーンが数回ありました(特に左WGの48新保の後ろを使われるシーンが何回かあった。早々の交代の要因の一つ?)。
ボールを持たれると重心が下がっていく中、シュートまで持ち込まれる局面も多く見られましたが、GKの48植田を中心に無失点に抑えました。
以上、宮崎と八戸の試合を局面に分けて分析してみました。
拙い文章ですが、読んでいただけたら幸いです。
コメント(3)
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SPORTERIAスタッフ
2022/3/21 10:46
初ブログありがとうございます🧡
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SPORTERIAスタッフ
2022/3/21 10:55
また、宮崎が中を締める時は大外に起点を求めますが、
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ラボルピアーナ伊藤
2022/3/22 01:31
コメントいただきありがとうございます。
とても深い内容で、もう一度この試合を見てみようと思いました💡
私は破れてしまったものの
>八戸の攻撃
に注目していたのですが、
14:35頃の20萱沼選手が左に流れてからの収め→フォローからの逆サイド展開
は見事でしたね👏
26:35頃 63:45頃
で外にボールが入った時にシンプルににDFラインの裏を狙う動きで更に前進を狙えるといいのかなと思いました💡
54:15頃 59:40頃
に38藤原選手が見せた、相手DFラインの大外に通すフィードも素晴らしかったですね👏
両チーム×局面での分析、本当に勉強になります📝👀
ありがとうございます!
萱沼選手は小柄ながら身体が強く、ポストも上手いのでチームにとっては助かりますね。
サイドでは優位性を見せていただけに、おっしゃる通りシンプルに裏を狙う回数を増やしても面白かったかもしれません。
サッカーの試合を文章化するのが中々難しく苦労しますが、何かの参考にしていただけていればありがたい限りですm(_ _)m