・対戦成績

前節までの対戦成績

 前回対決は、ボールを保持して丁寧に攻めようとする琉球に対し、仙台の前線からのプレスがうまくハマり、2得点できた試合展開だった。

 琉球は6/23に喜名監督からフェルナンデス監督へ変わったことから、試合運びが大幅に刷新された。

 以下に示すのは、第18節琉球VS大宮のパスソナー図とエリア間パス図。

 喜名監督はDFラインから丁寧にボールを保持し、ボランチを経由しつつサイド、FWにボールを運んでいくスタイルを目指していた。そのため、これまでの試合では、平均成功パス数は約400程度、多い時は604本(第18節大宮戦)を記録している。

 しかし、肝心のパスが前線にうまくつながらず、攻撃が完結しないことから、カウンターからの失点が多く、勝ち点に繋がらなった。

 以下に、前節の岩手戦の同様の図を示す

 一方で、フェルナンデス監督就任後の3試合の成功パス数は262、172、88と試合を追うごとに少なくなっており、ボールを必要以上に保持しようとしていない印象。

 パスソナー図も大方、前方へのパスが大部分を占めており、試合運びも自陣でのボール奪取から素早く前方へボールをつけるロングカウンタースタイルになっている。

 

 このように、琉球の監督交代により、チームはガラリと変わった。前回対決とは異なり、今節はまた新たな対応が必要となる。


・基本フォーメーション(前節)


 前節から中3日ということもあるが、基本的なスタメンには大きな変更はないと思う。前節、交代出場した福森や名倉らは今節も試合に絡む可能性があると考える。また、LSBの内田は連戦起用されており、疲労も考慮すると、石原の起用を推したい。



 これまで同様、清武と池田を軸としたフォーメーションは変わらずか。前節に沼田が負傷後退したことから、スタメンは前節の途中からと同様に富所を起用するか、もしくは、田中または金井をSBで起用することも考えられる。


・得失点パターン

得失点パターン

 琉球の得点が少ないことと、監督が交代してチームスタイルが変わったことから、こちらのデータはあまり参考にはならない。

 いずれにせよ、仙台は苦手なクロスとセットプレーには注意が必要。


・仙台の攻撃展望

 当サイトのボールロスト図を拝見すると、フェルナンデス監督に変わってから、相手のロスト位置(琉球のボール奪取位置)が5〜10m程度琉球陣地側に移動している。つまり、琉球の相手チームはある程度、琉球陣地にボールを押し込める試合展開には持ち込めそうである。

 仙台はボランチより前線の選手が細かくパス交換に加わり、アタッキングサードにおける多彩な攻撃スタイルが持ち味である。そのため、今節もアタッキングサードまでボールを運べて、ゲームを優位に進められると考える。

 試合を楽に進めるためにも、早い時間帯に先制点を取りたい。


・仙台の守備展望

 フェルナンデス監督交代後、ロングカウンターから好機を何度も演出している。攻撃スタイルは、まず清武が受けて、ケルヴィンや両サイドが素早く駆け上がりシンプルにゴールに迫ることが多い。

 そのため、仙台はまずは清武に良い状態でボールを触らせないことを徹底すべき。

 また、清武が不全に陥ると続いて池田が受け役に徹することができるため、状況を見つつカウンター時のボールのレシーバーには厳しく守備対応することで、優位に試合を展開できると考える。


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