・対戦成績

前節までの対戦成績

 前回対決は終始長崎にゲームを支配された感のある試合だった。一方で、忍耐強く長崎の攻撃を防いだ仙台が、随所で鋭いロングカウンターを繰り出し、冨樫と氣田の得点で2-0の勝利を挙げた。

 長崎は、ファビオ・カリーレ監督となって5試合目。前回対決とはまた一味変わった試合展開となると思う。


・基本フォーメーション(前節)

 前節岩手に5得点を獲得して快勝した仙台は、基本的にはフォーメーションを変えてくることは考えにくい。交代策を考慮すると、長崎からレンタル中の名倉は出場することができないため、前節でLMFで途中出場した石原が今節も途中から起用される可能性がある。また、試合へのアクセントを加える存在として鎌田のボランチまたはサイドハーフでの起用も期待したい。


 カリーレ監督になってから、CBがなかなか定まらない中ではあるが、前線の選手の組み合わせはほとんど変わらないと考える。特に、3試合連続得点中のエジガルジュニオをはじめとしてクリスティアーノ、カイオセザールの3人の外国人選手は相手に脅威となる選手であり、カリーレ監督になってからも固定的に出場している。


・得失点パターン

得失点パターン

 町田戦ではコーナーキックからの得点とクロスがそのままゴールに入るといった少々ラッキーな得点から勝利を収めている。また、エジガルジュニオは3試合連続得点中と好調を維持しており、3試合前の山形戦では鋭いミドルシュートからゴールを決めているため要注意である。


・仙台の攻撃展望

 長崎のDFラインは櫛引の182cmが最高身長で、次いで二見が179cmである。平均すると170cm半ば程度とDFからするとフィジカル的には強度があるとは言い難い。そのため、仙台は皆川や中山といったフィジカル的に優れた選手を有効に使いつつ、前線から押し込んでいきたい。

 また、長崎はGKを中心にCBがペナルティエリアの両サイドに開いてビルドアップを始めることが多い。その中で、CB–ボランチ間やGK–CB間のパスが乱れ、相手FWに奪われてからピンチを招くシーンが山形戦でも町田戦でも散見された。そのため、仙台も冨樫や皆川など前線から連続したプレスをかけられる選手からの得点も期待したい。


・仙台の守備展望

 長崎の攻撃は、自陣からは鍬先、相手陣地では加藤大がリンクマンとなって攻撃を組み立てる。特に鍬先のロングボールは局面を一気に変えることができ、大きなサイドチェンジからクリスティアーノがチャンスメイクをするシーンが多く見られた。

 また、好調のエジガルジュニオはこまめに動き直し、ボールを引き出す動きが大変上手で、相手DFラインに乱れを生み出す。仙台はDFラインとボランチのライン間を意識し、うまくマークを受け渡しながら対応していくべきである。


・要注意選手

鍬先選手

エジガルジュニオ選手