前節、今季初となる「複数得点&無失点」で勝利を収めたレノファ山口FC。
アウェー4連戦の初戦となる第24節、山口は愛媛FCと対戦しました。
前節から愛媛は5人、山口は1人を変更。山口のイウリは5試合ぶりのスタメンとなりました。なお、直近5試合で3得点を挙げていた小松蓮はベンチ外。後日、復帰まで3週間程度を要する負傷がチームから発表されました。小松は最近の山口の攻撃を牽引する存在であり、得点も取れるようになってきただけに、チームにとっても小松にとっても非常に痛い離脱となってしまいました。
プレス:愛媛>山口
序盤、両チームともに高い位置からプレスをかける場面が何度かありましたが、相手を追い込むような組織的なプレスをかけられていたのは愛媛の方でした。15分には山口陣内のボールサイドに愛媛の選手5人が集結し、パスコースを限定させることで山口のパスミスを誘いました。マイボールとした愛媛は、その後素早いスローインからテンポよくパスを繋いで最後は横谷繁がシュート。山口は愛媛のパスワークについていけず、シュートに対して体を寄せられていませんでした。失点とはならなかったものの、自陣でのミスから危ない場面を迎えてしまいました。
山口も相手のトラップミスを見逃さなかったイウリが高い位置でボールを奪う場面などはありましたが、連動したプレスがハマった回数は少なかったです。最初の15分に関しては完全に主導権を握られ、ボール支配率はわずか38.8%となってしまいました(参考:https://www.football-lab.jp/r-ya/report/?year=2020&month=10&date=03)。
ワンタッチ
攻撃の時間が少なくシュートを打てていなかった山口ですが、29分にようやくこの試合1本目のシュートを放ちました。
左サイドにボールを運んだ山口は高宇洋(下図の6番)がワンタッチでペナルティエリア角付近の池上丈二(下図の10番)にパスを通します。斜めの動きで中へ走り込んできた橋本健人(下図の42番)に池上がワンタッチで落とすと、橋本はダイレクトで池上にリターンパス。池上がクロスを上げると、イウリがヘディングで合わせゴールを狙いました。
シュートは枠を外れてしまいましたが、一連の攻撃は非常に良かったと思います。高→池上→橋本→池上とワンタッチパスを3本連続で繋げたことで、愛媛の守備を崩すことに成功し、チャンスを作り出しました。中でも橋本のパスは相手の逆をつくプレーであり、非常に効果的だったと思います。また、池上のクロスに対しては、イウリだけでなく高井和馬や浮田健誠も飛び込んでおり、人数をかけた攻撃ができていました。
その後はお互いにカウンターからゴールに迫りましたが、得点は生まれず。前半は0-0での折り返しとなりました。
徐々に山口ペース
後半に入るとお互いに攻撃をシュートまで繋げられなくなってしまいました。ハーフタイム明けから75分までの30分間で両チームが放ったシュートはわずか1本ずつ(参考:https://www.football-lab.jp/r-ya/report/?year=2020&month=10&date=03)。愛媛・山口ともにほとんどチャンスを作れないまま時間だけが過ぎていくような展開でした。
愛媛は58分、山口は74分にともに3枚替えを行うなど、両チームとも交代選手によって攻撃の活性化を図ろうとしました。愛媛は後半途中からシステムを3バックに変更しましたが、この策はハマらず。流れは徐々に山口の方に傾きました。
飲水タイム明けから10分近くは山口が攻撃する時間がほとんであり、シュートの数も増えていきました。その後もサイド攻撃を中心に愛媛ゴールに迫っていきましたが、最後まで得点は奪えず。3試合連続無失点中と堅い守備を誇る愛媛に対し、ゴールをこじ開けることはできませんでした。
不安なセットプレーの対応
7試合ぶりの無得点に終わった山口でしたが、相手にも得点を許さず、今季初の2試合連続クリーンシートとなりました。前半はミドルシュートでゴールを脅かされる場面もありましたが、ペナルティエリアに進入される回数は少なかったと思います。ただ、セットプレーの対応には若干の不安が残りました。
失点こそしなかったものの、コーナーキックやフリーキックからニアで先に触られる場面が少なくとも3度はありました。リーグ前半戦ではコーナーキックをニアで合わされて失点する場面が多く、失点の3割がセットプレーからとなっています。最近はセットプレーからの失点は少ないですが、もう一度気を引き締め直す必要があると思います。
総括
山口は2試合連続の無失点を達成。ただ、7試合ぶりの無得点で勝ち点は1にとどまりました。もちろん勝利が欲しかったですが、アウェー4連戦の初戦だったので、勝ち点を獲得できたことは次に繋がると思います。
第25節は10/10(土)、山口はV・ファーレン長崎と対戦します。
無失点を継続して、次節は勝ち点3を獲得してほしいです。
コメント(2)
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SPORTERIAスタッフ
2020/10/11 13:30
オレンジダービー、前半は愛媛ペース、後半は山口ペースでしたね。
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サンレノファン
2020/10/11 20:14
SPORTERIAスタッフさん、コメントありがとうございます!
両チーム固い展開でしたが、最後の15分でかなりシュートまで持ち込めたので1点⚽決めたかったですね!
前回のオレンジダービーでは0-3で負けていたので、最後なんとか1点を取ってリベンジとなる勝利を掴めれば良かったのですが...
こういう試合で勝ち点3を取れると強いチームになっていけますよね。