※東京ヴェルディを応援する人が書いています


基本情報

2022年3月30日 水曜日 19:00 タピック県総ひやごんスタジアム

天候:曇 気温:23.7℃

主審:田中 玲匡 副審:塚田 健太、緒方 孝浩 第四審:宮原 一也


J2第7節、2戦連続のアウェイ琉球戦。

前節かなり厳しい試合内容ながら、2度ビハインドを追いついての3-3として、勝点1を確保。3勝3分の勝点12で無敗を継続した我らがヴェルディ。ここまで守備が良かったにも関わらず、3失点と。選手が大幅に変わったとはいえきつい一戦だった。引き続き馬場と山本がアンダー代表から帰っておらずに不在ながら、昨年からアウェイ負けなし試合を「9」と伸ばしているので、ここで「10」の大台に乗せたい所。対戦相手の琉球は、前節1-4と完敗で、ここまで1勝1分4敗の21位、12失点はリーズワースト、あわせて得失点差も-5とワースト、ホーム3連敗と調子が上がっていない。ここまで毎試合得点ができている我々としては、この試合もしっかりと得点を重ねて勝利をつかみたい。


前節までの対戦成績


対戦相手 スタメン

前節からは5人の変更。李栄直、福村、富所、(喜名監督)と聞き覚えのある選手がスタメンに並んでいる。なかなか勝ちがないシーズン序盤から、失点が多くなっているチーム状況を踏まえて、富所、上里が中盤の底に据えて強度を上げたうえで、昨年から一緒にやっている4枚が中盤に並ぶので、連携を高める意図かと。


フォーメーション図


スタメン

前節は、好調だった序盤戦からメンバーが変わったことでいまいち調子が上がらなかったが、そこから2名の変更。新井がスタメンに復帰し、前節途中出場の森田が今季初スタメン。ユース出身ルーキーの西谷が代表召集を辞退してまでの初ベンチ入りと、総力戦になってきてきた。


フォーメーション図

交代


後半からの交代はなかったが、左・新井、右・杉本と配置替え


68分 杉本→石浦、阿野→バスケスバイロン

 バスケスバイロンが杉本のいた右ワイド。石浦が右のIHに入って、森田が左のIHにまわる。石浦がチェイスを担当し、全体的に相手への圧が強まった印象


86分 梶川→加藤弘堅

 同ポジの交代。梶川ここまでよく走った。


93分 森田→西谷、新井→佐古

 ユースから昇格の西谷が、初ベンチからのJデビュー。なお出場時間が短すぎて、どこに入ったかは不明。


今日のキャプテンマークは、黄→赤


試合

基本スタッツ

土曜日の9℃の山形から、ミッドウィークは高湿度の23℃の沖縄と、連戦かつ寒暖差が激しい環境を強いられて、さすがに身体が重そうな立ち上がり。前半はいまいち調子が上がらなかったが、徐々に試合が進むにつれて環境に順応できたのか運動量が上がって、後半には主導権を握った試合となった。加えて後半のシュート8本は全部枠内と精度がぐっと上がって終わってみれば0-2から5点取ってひっくり返したのは大いに評価できる。ただ、そもそも2失点しなければもっと楽に話を進められる試合だったかと。まぁ被ゴールの場面では琉球の選手の素晴らしい個人技や連携があったので純粋に相手が良かった。。


パスソナー・パスネットワーク

パスネットワーク図を見ると線がたくさんの方向にごちゃごちゃとなっているのは良い傾向かと思う。特に梶川はこれまでもだが、インサイドハーフの森田の被パスの矢印多さは、つけるパスが多かったということだろう。また両ワイドに向けて、それぞれのSBからの線が出ており、こちらも前につけることができるようになってきたと推測できる。(後半新井が右から左にポジションチェンジした後に、山越からの対角線パスが何本か通って気もするので、縦関係だけではない可能性も、、)なお、まだ佐藤凌に線が出ていないのが気になるところ。


得点・失点

8分 失点

 山越のクリアを相手に拾われてしまったところは、トップの選手に当てる意図があったと思われるが、その直前に佐藤凌は左サイドにプレスバックしてきていたので中央には人がおらずだったので、そこではなく、タッチライン沿いにクリアしていたらなと。。また結果として、山越のミスパスから失点ではあるものの、その直前には清武の決定的なシュートを身体を張ってブロックしているし、責められない。あと、あのループは相手を褒めるしかない。


36分 失点

 ぬるぬるっと前進されて、左サイドから清武がセンターリング。草野が胸トラップで落として、走りこんだ野田がダイレクトボレーで失点。素晴らしい連携で取られてしまった。DAZN解説も言っていたが練習でもなかなか決まらない連携からのシュート受けてしまったが、直前から守備が緩かったため、集中力を切らしては、まぁこうなる。


45分 山越

 右サイドから梶川のコーナーキックを山越がヘディングでゴール。前半のうちに1点返せたのは本当に良かった。直前の42分には同じサイドからコーナーをンドカがヘディング。残念ながらヒットしなかったが、そこが残像となったのか得点シーンではンドカが前でつぶれて、後ろから山越だったので、セットプレーを何本も続けて精度が上げるの大事。また、このコーナーを獲得した、直前の加藤蓮→佐藤凌→森田→佐藤凌がシュートの一連の流れもキーパーのセーブにあったものの良い連携だった。


68分 新井

 左サイドからのクロスが直接ゴールへ。直前に杉本がニアでつぶれてごちゃついており、相手のGKとしては難しい処理になったかなと。本人も「狙い通りというか、そうなってほしいと思ったことが実現した形のゴール」とのことで、ゴールに向かうボールは何かが起こる。これで0-2から2-2と同点に追いつく


85分 新井(PK)

 森田からの縦パスを石浦がスルーしてバスケスバイロンへ、トラップしたところを富所に引っ掛けられてPKを獲得。前半31分に、ペナルティエリア内で梶川→森田のパスをカットした成功体験が富所を突っ込ませしまったかなと。バスケスバイロンがちゃんとペナルティエリア内に立ったために得られたPKだったかと。妨害工作にあいながらもこれをしっかりと新井が決めてなんと逆転!


92分 オウンゴール

 結果としては、相手GKのミスではあるものの、この試合環境で身体ツライ中、しかもハーフラインから自身がドリブルでボール運んでて、一旦奪われたものをさらにGKにまでチェイスした佐藤凌を褒め称えよう。なお仮にボールがラインを越えてなかったとしても、バックパスをGKが手で扱ってるのでゴール前での間接フリーキックなので得点になっていたでしょう。


95分 佐藤凌(PK)

 相手キーパーからカウンターに行こうとサイドの選手に出したパスを西谷と加藤蓮が下がりながらもしっかりと囲んで素晴らしいボール奪取から、直前逆サイドのコーナーキックを蹴ったはずの石浦がしっかりと逆サイドまでポジションを取り直してこぼれ球を拾って、ショートカウンターのパスを佐藤凌へ、ペナルティエリア外からシュート。そのボールが相手の李栄直の手に当たってPK獲得。これを冷静に沈めてなんと5得点!



そのほか雑感

▽今節の立ち上がりについては、これまでと選手の立ち位置が変わっているように見えるので、新しいことにチャレンジしたのではないかと推察。攻撃時にペナルティエリアの幅に佐藤凌と誰かが2枚が立ち、両ワイドにも選手が張るので、最前線が4枚並ぶ形。新井が左右真ん中と自由にポジションを取っていて相手は人につくマークはやりづらい形になると思われるので一定の効果はあると思う。琉球のスカウティングの結果で選択したのかもしれないが、ネガトラ時にはそれぞれの選手の距離が遠く、これまでのように「ボールロスト・即奪還」がいまいち機能せずに、走る距離が長くなってて高温多湿の状況でやりづらそうにみえた

▽守備時の基本陣形の442の前線の2枚は、普段はトップ+インサイドハーフのどちらかだったが、今節は20分ぐらいまではトップ+ワイドの選手が勤めていて、可変システムのメリットをひとつ手放してしまっており、なんだったんだろうと

▽前半の終盤にはいつもの433に戻したことで、チーム勢いが息を吹き返した

▽去年まで所属していた福村にいいところで度々潰されていたのがじわじわと痛かった。もしかして、左SBよりもボランチで使われてたらもっとチャンス潰されてたかもなぁと

▽加藤蓮、小さいステップで長いボール蹴れるのいいね。中盤の底にスライドする動きもしっかりできてて、基本的にトラップが丁寧なので安心してボール預け先となれている

▽谷口は攻守に渡って替えが利かない選手になってきた

▽長沢は連続での複数失点となっているが、ミドルシュートの処理含めて基本的な部分は対応していたと思うし、DF陣との連携も問題なさそうなので、まぁ頑張ろう

▽山越のゴール時の、小さいガッツポーズでリズムを取ってからのおっきいガッツポーズが控えめで地味にかわいい

▽試合後のダイジェストでDAZNの実況の方が、佐藤凌のチェイシングについて、「名前つけたいぐらい」と言っていたが大賛成

▽途中出場ってこともあったかもしれないが、DAZN画面だけでも石浦がよく声出しをしていたように見える。なんかガラじゃなかった気がするけど成長かな

▽ハーフタイムに入るときなどに控えの選手が、全員で出迎えている風景が当たり前になってきたけど、形式ではなく、みんなが(おそらくポジティブな)声掛けをしているところがチーム状況が良いんだろうなと思う

▽気温と湿度を考えると飲水タイムがあっても良かったように思うが、対象となる基準に達してなかったのだろうか

▽審判

もう少し琉球の手を使ったファールにはカード出してほしかった。バックチャージとアフターに少し寛容なところは見てて怖かったけども、基準にあまりブレのない良いジャッジだったかと


次節

vs 大分トリニータ

2022年4月4日 日曜日 17:00 味の素スタジアム

今シーズン初の夕方ホーム開催。照明演出が楽しみ


出場停止:なし