広島は攻守に強度高く、非常に強い相手でしたが、その広島相手に2得点はすごいです!
※広島は直近リーグ戦3試合連続無失点でした
だいぶ時間が立ってしまいましたが広島戦のレビューです!
ゴール期待値(xG)
ゴール期待値を見ると、ジュビロは数こそ少ないものの1つ1つはかなり大きなチャンスだったことがわかります。
また守備でも大きな決定機を作られることがあまりなかったように思います。
一方で後半は65分ごろまでかなり継続してチャンスを作られてしまいました。
なぜそうなったのか、それぞれ深堀りしてみます。
①なぜ前半のジュビロはチャンスを継続して作ることができたのか
→広島のサイドのスペース(背後)を継続して突けたから
広島はボールを持った相手に2,3人で一気にプレスをかけてきます。
そこでボールを奪取できればいいのですが、奪取できないと寄せてくる分スペースが空きます。前半のジュビロはその空いたスペースを上手く利用できていたので継続的に攻撃ができていたのではないかと思います。
特に前半2分や13分のシーンのように、鈴木雄斗や松本が右サイドのゾーン3と2の境目付近でボールをキープし、相手を引きつけてから遠藤へ戻して空いたスペースに上原や鈴木雄斗、松本などが走り込むというパターンが度々見られました。
②なぜ前半のジュビロは相手を無失点に抑えることができたのか
→広島の強みを封じることができたから
広島には藤井という強力なウイングがいるため、右のアウトサイドからチャンスを作る傾向が多いです。この強みを活かすため、右と左で攻撃の形を変えているように感じました。
藤井のいる右サイドは、藤井を孤立化させて相手DFと1on1の状態をつくるためにできるだけ人をかけない。逆に左サイドは人数をかけて攻め、相手のDFを左側に引きつける。
右は広く攻める、左は狭く攻めるというようなイメージです。
この藤井と退治したのが左WBの小川大貴。小川は縦の突破をほとんど許さず、
1試合平均6本以上(リーグ1位)のクロスを上げる藤井のクロスを、試合通して4本に抑えることに成功します!
藤井 智也:サンフレッチェ広島:Jリーグ.jp
https://www.jleague.jp/player/1629897/#attack
また広島の左サイドも、スピードに難のある大井の背後をつくような攻撃や、大井を孤立化させるような攻撃を前半はあまりやってこなかった印象があります。
③なぜ後半は広島に継続的にチャンスを作られてしまったのか
→広島の寄せが早くなった&ジュビロの右サイドを狙うようになったから
後半開始から広島はギアが1段階あがったかのようにガツガツプレスにきました。
同点に追いつかれたシーンも前線からのプレスが起点となってます。
また2失点目は鈴木雄斗が敵に引きつけられて背後のスペースを利用されたことで、大井が1人で2人を見ないといけない状態をつくられてしまいました。
これは恐らくジュニオールサントスの立ち位置を修正したためでではないかと思います。
前半のジュニオールサントスは、藤井を活かすために積極的に広島の左サイドに関わっており、マークする伊藤槙人も大井側に寄るため、結果的に大井の孤立化を防ぐことができていました。
しかし後半はかなり中央でプレーするようになった印象があり、その結果伊藤と大井の距離が離れてしまいカバーが間に合わなくなってしまったと思われます。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました!
前半のジュビロは、3試合無失点を記録していた広島から先制するなどかなり良い印象でした。後半も最初こそやられてしまいましたが、最後の最後で同点に追いつきました。三浦の怪我などネガティブなシーンもありましたが、こういう試合でコシェレフや吉長、ラッソなどルヴァンカップで結果をだした選手が活躍するところにチームの総合力が強化されていることを実感しています!
戦術だけでなく伊藤監督のチームマネジメントにも期待します!
コメント(1)
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SPORTERIAスタッフ
2022/4/25 15:34
>藤井のいる右サイドは、藤井を孤立化させて相手DFと1on1の状態をつくるためにできるだけ人をかけない
やっぱりここのアイソレーションは狙ってくるところなので、そこでしっかり戦えたことが大きかったですね!
それでも後半ギアを上げて逆転してきた広島、逆転されても最後に追いついて反発力を見せた磐田、どちらも素晴らしい好ゲームだったと思います👏
直近のルヴァンカップFC東京戦でも劇的決勝弾と、チームに"しぶとさ"が付いてきている気がしますね🔥