前節から中2日となったJ2第9節、首位の新潟はアウェイで栃木と対戦した。今回はこの試合をレビューしたいと思います。


【総評】

 GKまでもプレッシャーをかけに行く、栃木のハイプレスに手を焼き、敗戦目前まで追い詰められた新潟であったが、アディショナルタイムの得点で引き分けに持ち込み、無敗をキープした。同じく無敗であった琉球は町田に初黒星を喫し、勝ち点1差で首位キープとなった。

 ボール支配率ではこれまでと同様に高い支配率を示したが、90分間途切れることのない栃木のハイプレッシャーでボールを失う回数も多くなった。また1stラインが突破されると栃木は自陣まで11人全員が下がり中央を固め、ゴールを許さない守備で対抗していた。それでも

 新潟は丁寧にボールを繋ぎ、サイドチェンジを効果的に使いボールを前進させていた。アタッキングサードの崩しに正確性を欠き、決定機を作る回数は多くはなった。そんな中、セットプレーからの得点で勝点1を獲得したことは、負けないチームとしての姿であると感じた。


【スタメン】

フォーメーション図フォーメーション図

栃木は4-4-2システム、吉田選手、松岡選手が前節から変更となった。

新潟は4-2-3-1システム、前節決勝ゴールの矢村選手が初スタメンと2試合連続の得点に期待が持たれた。


【栃木】

1、前線からのプレス

 栃木は、前線からプレスをかけ、上手くいっているときは、後ろも連動してプレスをかけに行き、ロングボールを回収しボールを奪うことができていた。しかし上手くいってない時は、後ろが連動してついてこれておらず、空いたスペースを使われていた。


2、切り替えの早さ

 攻撃をしていて、ボールを奪われた瞬間に、すぐに切り替え、ボールホルダーに対し強くプレスをかけ、ボールを奪うことができていた。ここが栃木の生命線であるのではないだろうか。この守備が続けられるとどのチームも簡単には攻め込むことが難しいのではないか。


3、早めのクロス

基本スタッツゴール期待値

 スタッツを見ると、パス成功率、ボール保持率では新潟が圧倒し、新潟が試合を支配しているようだが、栃木の狙いとして、奪ったら早く前に行き、早めのクロスをあげる狙いがあり、それが効果的であったためシュート本数やゴール期待値は、栃木が上回っていたのではないか。


【新潟】

1、ビルドアップ

 栃木が、かなり前からプレスをかけて来ていたので新潟はサイドチェンジを効果的に使いながらビルドアップをしているシーンが多く見られた。


2、守備の切り替え

 全体的に奪われた瞬間に、ボールに対し早い切り替えでボールを奪い、攻撃に展開していた。これまでの新潟の特徴であったが、それがこの試合でも継続して行えていた。


【感想】

・新潟は、一回逆転されて負けたと思ったが、最後に2点目を取り、引き分けにでき負けなかったのは、すごく大きいと思いました。

・新潟としては、思うような試合運びができず、苦しい試合展開となったが、引き分けに持ち込めたのは、今の新潟の好調を表していると感じる。