ピッチはいつも最高のコンディションとは限らない 2021 J2第12節 愛媛 0-0 磐田

本日行われた愛媛 vs 磐田のゲームを振り返りたいと思います。

まず、この試合のピッチコンディションはかなり劣悪と言わざるを得ない、そんなグラウンドコンディションでした。

決して芝が悪いとか水捌けが悪すぎるとかそういう話ではなく、通常のグラウンドでもボールが転がらず、まともな試合が出来ない豪雨が続いた状態でした。

ちょっと覗き見した程度ですが、長良川(岐阜 vs 沼津)の方が水捌けが悪かったですし…。

まずは愛媛。注目はG大阪から育成型期限付き移籍加入のFW唐山翔自選手。

森本貴幸選手みたいな存在感になりそうでした。今振り返ると彼のデビューはヤマハでの磐田戦でしたね…、、、かなりやられていたのは未だに記憶に残っています。。。

そしてここ5試合で4得点のレフティー・川村拓夢選手、そしてフィールドの貴公子・森谷賢太郎選手。

対する磐田は思い切った入れ替えがありました。ボランチはキャプテンの山本康裕選手が休暇。

更に絶好調の松本昌也選手も同じく休暇となりました。

いずれもこれまで全試合スタメン出場を続けてきた選手です。

代わりに入ったのは磐田の便利屋・鈴木雄斗選手。そして2試合連続スタメンとなった鹿沼直生選手は2試合ぶりのスタメンとなった今野泰幸選手とダブルボランチを形成しました。

ベンチには結果として出場機会はなかったものの2年目のFW吉長真優選手が今季初のメンバー入りとなっています。

結果はご覧のとおり、スコアレスドロー。磐田は今季初の引き分けとなり、愛媛にとっても磐田にとっても今季2度目のクリーンシートとなりました。

試合はとにかく激しい雨によりピッチコンディションは非常に悪く、所謂「田ッカー(田んぼでサッカーしているような程のピッチの状態を表す)」状態。

パスの成功率がお互いに非常に悪く、磐田は55％(今年は通常78～85％くらいは叩き出します)、愛媛にいたっては35％という有様でした。

シュートについても22本放ちながらも得点には至らず、決定力不足が露呈…と普段なら言う所ですが「いやあれはまともにコントロールも出来ないよ…」と不満の一つや二つも言いたくなるようなコンディションでやむを得ない状態…。

そんな中でも光ったのは山田大記選手のスタミナと技術の高さでした。

あれだけのグラウンドコンディションではいつもとボールの蹴り方やプレスの掛け方、ピッチ内の空間把握能力といった要素への神経の使い方が数倍上がりスタミナの消耗が普段よりも増すのは容易に想像出来ますが、90分間プレスを掛け続けるスタミナとグラウンドコンディションの悪さを感じさせないトラップなどの技術は流石今年好調なナンバー10だと言わしめる存在感でした。

スタッツにもその技術の高さはよく表れており、シュート3本の枠内も3本。枠内成功率は100％、パスに至っても68本中42本が成功となり、ラストパスも5本にクロスが8本とジュビロの攻撃陣でも群を抜いてチャンスメイクしていた選手と言えるでしょう。

管理人的評価点

GK　三浦龍輝　6.5　難しいシュートや決定機を防ぎ2度目のクリーンシート達成に貢献

DF　森岡陸　6.0　タックル4/4成功、難しいボールの処理もこなしてクリーンシート

DF　大井健太郎　6.5　最後の壁となりクリーンシートに貢献

DF　山本義道　6.0　クリーンシートに貢献もやや不安定さも…

MF　今野泰幸　6.5　洞察力に優れパス予測でいち早く反応し愛媛のチャンスを潰す

MF　鹿沼直生　6.0　縦への推進力と走力は素晴らしいが、警告は仕方なしだが残念

MF　鈴木雄斗　6.0　山田との連携でチャンスメイクも松本昌也には劣ってしまった感…

MF　山田大記　7.0　MOMの活躍も結果が伴わず残念

MF　大森晃太郎　6.0　ピッチに苦戦、しかし退いてからよりチームは苦戦

MF　伊藤洋輝　6.0　積極的にシュートを狙い匂いは感じた

FW　ルキアン　5.5　身体は張ったがチャンスはモノにできず…

MF　藤川虎太朗　6.0　17分間のプレーでは及第点も、活性化には至らず…

FW　小川航基　5.0　9分間の出場なので採点酷か…

MG　鈴木政一　4.5　交代枠をフル活用し、積極的な采配があれば勝点3も現実的だった…

下位相手に悔しいドローです。。あのグラウンドコンディションでは怪我しなかった事や、無駄なファウルで次節出場停止となるような最悪な事態は回避出来ただけ良かったと思うしかないのかなという状況です…。しかしそれでもやっぱり悔しいドロー…グラウンドの状態や審判団のジャッジに左右されたとしても、"勝てるのが昇格するチーム"です。今回のドローで新潟の足が更に遠くなりました。(ｷﾋﾞｼｰ