1分でのハットトリック?J1での3-0からの逆転勝ちは2772日ぶり(約8年ぶり)、神戸のクラブ史上初だったようだ。この試合も注目されるような試合になってしまった。

映像では前半は札幌がかなりよく、後半は選手交代で一気に形成逆転した神戸という試合展開だった。神戸の交代策がうまくはまっていた。札幌は2失点後に交代で高嶺を入れることで中盤の運動量と守備強度を上げようとしたようだが、それを神戸が上回った。札幌としては試合の進め方、攻撃的にもう一度流れを取り戻せるようにしたいところだった。また、後半ではビルドアップ狙われるから割り切って前線に蹴りこむと対応したように思えた。ミスを誘発させるようなシーンでの対応が今回はあまりよくなかった。

スタッツで見ると、札幌は枠内シュート率が神戸と比較して低いと思ったが(40%vs78.6%)、札幌が低いというよりも神戸の枠内シュート率がかなり高いように感じる。ゴール期待値では札幌は前半シュート数は打てているが期待値を上げられていない。また、後半の札幌はシュートを1本しか打てていなかったようだ。神戸は後半からシュート多く打ち、ゴール期待値の高くないシュートを2本決めている。4点目のシュートも確率の高くないシュートを決めたようだ。ゴール期待値では3-3が妥当な結果だっただろうか。ゴール期待値でも前半は札幌、後半は神戸の試合であることがわかる。

基本スタッツゴール期待値フォーメーション図フォーメーション図

パスソナー・パスネットワーク

パス成功数ではほぼ変わらないがパスソナー・パスネットワークでは傾向が異なる。札幌は前線でドリブルで仕掛けて、神戸は前線までパスでつなぐようなサッカーに見える。

札幌はシャドーへのパスが少なく見えるが、アンデルソンロペスまではつながっているのはよさそうだ。右サイドのパスが少ないがルーカスはドリブルで仕掛けるシーンが多かったので、その影響だろうか。

神戸はセルジサンペールが起点になっており、主に前方に幅広くパスを供給してる。佐々木までパスがよくつながっており、DFは前方へのパスが多いのが目立つが、同サイドの中盤に縦パスを入れているのが多かったようだ。

パスソナー・パスネットワークパスソナー・パスネットワークエリア間パス図エリア間パス図

新しくできた走行距離とスプリント数の散布図

札幌はルーカスのスプリント数が目立つ。神戸はスプリント数が多い(25回以上)選手が5人と多い。神戸のスプリント数の多さが最近目立ち、チームの特徴になっているように思う、パスでつなぐがスプリント数が多いサッカー?

走行距離・スプリント回数走行距離・スプリント回数

ヒートマップ

アンデルソンロペスはゴールに真っ直ぐ向かっていくようなヒートマップ。金子とチャナティップは中央寄りでボールを受けているようで、2人でボールを受けられるのはかなり効果的に見える。あとは位置がもう少し相手陣内であるほうがよいかもしれない。

ヒートマップ - アンデルソン ロペスヒートマップ - 金子 拓郎ヒートマップ - チャナティップ

縦に動いて、福森と連携している菅と、かなり高い位置でプレーをしているルーカスフェルナンデス、PK獲得もルーカスのペナルティエリアへのドリブルからだったが、ヒートマップでもゴールに迫るようになっている。

ヒートマップ - 菅 大輝ヒートマップ - ルーカス フェルナンデスヒートマップ - 福森 晃斗

田中駿汰の範囲が広く、相手陣内中央でもプレーしているが、得点を取るために前線にでていったことの影響か。

ヒートマップ - 田中 駿汰ヒートマップ - 宮澤 裕樹ヒートマップ - キム ミンテ

駒井の運動量が多いが位置が低いのが少し気になる。高嶺はヒートマップを見ると駒井の代わりに守備の改善のために入ったようだ。

ヒートマップ - 駒井 善成ヒートマップ - 中野 小次郎ヒートマップ - 高嶺 朋樹

神戸はセルジサンペールが幅広く位置している。札幌の裏を狙ってきた佐々木が相手陣内全体で動いていた。中坂の位置があまり高くないがサイドで起点になっていたように思う。増山もかなり高い位置をとっている。古橋は左MFのはずだが、右と中央でもプレーしており、自陣相手陣内でのハーフスペースでプレーしていたようだ、範囲がとても広い、酒井高徳とかぶらないように古橋が中側でプレーしていたようだ。

ヒートマップ - 山口 蛍ヒートマップ - セルジ サンペールヒートマップ - 佐々木 大樹ヒートマップ - 中坂 勇哉ヒートマップ - 増山 朝陽ヒートマップ - 古橋 亨梧ヒートマップ - 酒井 高徳

広島でやられたようなCKをルーカスと福森でやっておりゴールまで惜しかった。

得失点パターン得失点パターン


マッチレポート北海道コンサドーレ札幌 3 - 4 ヴィッセル神戸2021.3.20 14:00 Kick Off https://www.football-lab.jp/sapp/report/?year=2021&month=03&date=20

タイムラインでも前半は札幌がよく、後半は神戸がよいのが表れている。

札幌のほうが枠内シュート率が低かったが、シュート位置を見るとペナルティエリア外からのシュートが札幌のほうが多いのが影響しているようだ。攻撃とパスではルーカスがトップ。守備では菊池がトップだった。CBPでは攻撃、パス、クロス、ドリブル、セーブでは札幌が良く、シュート、ゴール、奪取、守備では神戸が良い。神戸は守備がよいが、それだけではなく得点も取っているのがよい。札幌はシュートが今季平均より低くなっているのが改善できるとよいかもしれない。セーブは今季平均よりもよく、中野のセーブはよかったようだ。

ドリブルが目立つ札幌と守備に回っていたが、攻撃回数が多い神戸。後半での神戸の巻き返し方がすごかったようだ。

札幌「28選手の最新市場価格ランク」 2.1億円の“タイの至宝”など7人が“億超え”評価

2021.02.25 

■北海道コンサドーレ札幌(昨季12位/10勝9分15敗)

選手市場価格総額:17億3037万5000円

チーム内最高額選手:チャナティップ(2億1590万円)

https://www.football-zone.net/archives/309706

総市場価値15位(/57)

神戸「28選手の最新市場価格ランク」 市場価格“イニエスタ超え”のストライカーを補強

2021.03.05 https://www.football-zone.net/archives/310981/3

■ヴィッセル神戸(昨季14位/9勝9分16敗)

選手市場価格総額:25億9397.5万円

チーム内最高額選手:リンコン(4億4450万円)

総市場価値2位(/57)

ドイツの移籍情報専門サイト「transfermarkt」https://www.transfermarkt.jp/