メンバー                          


【メンバー交代】

54分

平原 → 中山

岡野 → 井澤

(野瀬 RSH→CF、中山 →RSH)

78分

上形 → 高

90分

野瀬 → 夛田

岡田 → 長谷川

(夛田 → LSH、長谷川 → CB)

5バック化

(左から乾、長谷川、村松、本村、坂本)


メンバーは2名変更。

上形の相棒として、昨シーズンはSHとして起用されていた平原が指名されるサプライズがあった。

また、前節に途中出場でデビューした岡野が初のスタメン起用となった。

3-0で勝っていても5バックを試しておくあたりに、田坂監督の用意周到さが見えた。



スタッツ                     


基本スタッツ


終わってみれば3得点で快勝したが、シュート数は7本と控え目な数字。

パス本数、CK数、ボール支配率を見てもわかるように、ボールを握られ押し込まれる時間が長かった。

チャンス数を増やすことはもちろん、もう少しボールを握る時間を増やしてゲームを落ち着かせたい。

そんな中でも決定力で勝ったこと、無失点で終えたことは評価するべきだと思う。


ゴール期待値


PKシーンまで両軍ともに期待値0は珍しい。数値では常時上回っているが、そこまで押し込めているわけではなかった。

そんな中でも3得点できたことでわかるように、相手よりも芯を食った攻撃ができていたということだと思う。今後も常時2得点できるくらいの期待値を維持してほしい。


パスソナー・パスネットワーク


今節の右サイドは野瀬の突破力を活かす形が作られていた。そんな中で坂本のプレーが興味深かった。前半は攻撃参加を自重気味で野瀬を支えることが多かったが、後半になると突如として積極的に上がりだすキャラ変があっておもしろかった。

前川の代わりに起用された平原は、しっかりハブ役を務めていた。周りの選手を良くフォローできていたと思う。

岡野は落ち着いてボールを呼び込み展開することができていた。次はもっと前方へパスを入れる回数を増やしたい。

高吉は上がったSBの裏や中央の空いたスペースのカバーに苦心していた。地味ながら彼の貢献度は高い。



試合の流れ                          


前節とは打って変わって、様子を見るように抑えた立ち上がりとなった。両チームシュートまでいけずしばらく膠着状態だったが、相手のパスがズレた所を見逃さなかった岡田がボールを奪いペナルティエリアへ侵入。焦った相手DFの手がかかりPKをゲット。自らしっかりと決めて先制した。

その後は両者ともに攻撃を仕掛けるが、シュートシーンを作ることができず前半が終了。

後半に入ると讃岐ペースに。20分ほど猛攻が続いたが、身体を張った守備や加藤のナイスセーブなどでなんとか凌ぐ。

すると徐々に北九州へ流れが傾き出す。ゴールにこそならなかったが、野瀬の単独カウンターなどで反撃を開始すると、70分にその野瀬が仕掛けて放ったシュートのこぼれ球に自ら詰めて追加点を決める。

さらに80分。スルーパスに反応したスンジンが相手DFと競り合いながらラインギリギリで中央に折り返すと、しっかり走り込んでいた岡田がダメ押し点を決めた。

苦しい場面が多かったものの、終わってみれば3-0の快勝。今シーズン初勝利となった。



良かった点                       


走姿顕心を体現した攻撃陣


讃岐の粘り強い守備に苦労しながらも3得点を奪うことができた。今節はそもそもシュート数が多くなかったが、そんな中でも効率良く得点を決めた二人の活躍は大きい。

1点目は相手のミスを見逃さず、岡田がプレスをかけた結果PKをゲット。

2点目は野瀬がシュートを撃って終わりではなく、もう一度しっかり詰めてのゴール。

3点目もスンジンの粘りと、敵味方ともに多くの選手がラインを割ると思っていた中でしっかりポジションを取りに走っていた岡田の判断があってのゴール。

いずれも今シーズンのテーマの一つである「走姿顕心」が随所に現れていたと思う。

今シーズンはこういうシーンを沢山見ることができると嬉しい。


無失点の守備陣


前節の反省を活かすようにお互いにカバーすることが意識付けられていた。

北九州は比較的ハイラインに設定されているので、どうしても裏のスペースが狙われてしまう。そこでGKを含めた3人でリスクヘッジが必要になる。

その答えがCBが真横に並ぶのではなく多少の段を付けることだったようだ。

ヒートマップを見ても本村が少し前目に位置している。これは前に出る守備に強みがある本村と危機管理能力の高い村松の特性を合わせた良い守り方だと思う。

また、加藤もGK陣の中では動く範囲が広めなので、GKとしての基礎能力の他にそのあたりのことが加点されてのスタメン起用なのかもしれない。

また、CBが釣り出されると入れ替わりに同サイドのSBがCBの位置に入る形が徹底されていた。



良くなかった点                    


まだまだな攻撃陣の連携


連携で奪った得点は3点目だけで、あとは単独での攻撃だった。

そうなった要因として、岡田がしっかりマークされていたことが大きい。狙われるので左サイドでのボールロストが多かった。岡田はボールを受けると中へ入る傾向があるので、入った先で人数をかけて守られるパターンもあった。

ならばと右サイドを使おうとするが、こちらも対策されていてボールの取り所とされてしまった。

前半は平原を絡ませて打開をはかったが、なかなか上手くいかずシュートに結びつかなかった。

後半に入りある程度オープンな展開になったことで、徐々に走力の差が出て試合を有利に進めることができるようになったのではないかと考える。

より良い攻撃をするには、センターハーフ(ボランチ)のさらなる関与が必要だと思う。細かいパス交換での崩しやこの日は1本だった高吉のミドルシュートなど、中央を使うことでサイドに配置されているアタッカーが勝負できるスペースを作ることが大切になると感じた。



順位表                           


今シーズン初の勝ち点3を得たことで、3位まで順位を上げた。シーズン前半戦はこのあたりの順位をキープしたい。



次節の対戦相手                    


アウェイで富山と対戦。

現在の富山は守備陣のボールに対する感度が少し鈍そうなので、北九州の戦い方はハマりそう。走力の差で圧倒したい。



感想                             


前節はスタートから全力だった走力を上手くコントロールした試合ができていたように思う。3得点できたことはもちろん良かったが、しっかり粘って無失点で終えられたことが何よりも良かったと思う。特に後半スタートからは厳しい時間帯が続いたが、身体を張った守備や的確なカバーリングなどで凌ぐことができた。

攻撃面はまだまだ改善の余地を残しているが、それでも個人の力で得点をもぎ取ってきたことは心強い。

昨シーズンのチームはチーム力にこだわりすぎて予定調和が多く、良い意味で和を乱す存在がいなかったように思う。そういう選手を上手く組み入れることで相手をより困らせることができると思うので、そういう役割をスンジンあたりに期待したい。

早い段階で結果を出せたことはとても良かったと思うので、これを自信として次節のアウェイでもしっかりと戦ってきてほしい。




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