メンバー                


【メンバー交代】

61分

上形 → 高

井澤 → 高吉

84分

永野 → 岡野

平原 → 平山

92分

野瀬 → 中山


メンバーの入れ替えは3名。

(IN 永野、吉丸、平山 OUT 若谷、後藤、長谷川)

永野が今シーズン初のメンバー入りからいきなりスタメン出場。

また、高吉が初めてスタメンから外れた。



スタッツ                  


基本スタッツ


悪くない数字が並んでいる。シュート数も前節より増えた。しかし、相手にもほぼ同数のシュートを撃たれている。

コーナーキック数・フリーキック数も同様で、双方にチャンスのある試合だった。

前回言及したボール支配率も改善した。


ゴール期待値


アウェイの難しさからか八戸の勢いに押され、早々に失点。そこから押され気味の展開が続いた。

早めに同点に追いつくことができたので良かったが、そうでなければもっと難しいゲームになっていたかもしれない。

後半に入ると走力の差が出てジワジワと盛り返したが、逆転には至らなかった。上形と平原で二度ビッグチャンスがあったので、どちらかを決めておきたかった。


パスソナー・パスネットワーク


永野が前線メンバーをサポートしていたので、ボールがよくまわった。

永野はこれまで起用されていた井澤や岡野よりも少し高い位置でプレーするので、平原の負担が軽減され前を向いてプレーする機会が増えた。

その効果が他の前線メンバーにも波及し、攻撃の活性化につながったと思う。

高吉がスタメンから外れ永野と井澤のコンビになったが、井澤は高吉ほどポジションを下げずに永野と横並びでプレーしていた。

前からプレスをかけて押し込みたいチームであることを考えると、低い位置でケアをするよりコンパクトな陣形を保つことを優先ほうが上手くいくのかもしれない。



試合の流れ                  


今シーズン一番遠いアウェイでのゲーム。その影響もあってか動きが悪く、連勝中の勢いもある八戸に主導権を握られてしまう。

八戸にセンターライン付近からロングボールを入れられ右サイドの深くに侵入されると、折り返しのパスにも触れられず宮本選手にゴールを決められ、あっさりと先制を許してしまう。

すぐに追いつきたい北九州は、コーナーキックのこぼれ球を平原が拾い中央の井澤へ送る。そのまま思い切ってダイレクトシュートを放つが、相手選手に当たり跳ね返されてしまう。しかし、そのボールにいち早く反応した本村がシュートを放つと、相手に当たってコースが変わりながらゴールへ吸い込まれた。

同点に追いついた勢いで勝ち越し点を狙うが、惜しいシーンを作りながらもゴールを奪うことができず、前半を終了する。

後半に入ると、走力に勝る北九州が徐々にペースをを掴み出す。57分に中央から大きく展開されたボールを坂本が頭で折り返す。そのボールがゴール前で待っていた上形に入り、決定的なシーンを迎えたが決めることができない。

その後も互いにチャンスは作るものの詰めを欠き、最後までスコアは動かずドローで決着。

北九州は連敗を2でストップし、勝ち点1を得た。



良かった点                  


永野のサポート力


今シーズン初出場を果たした永野がさすがの働きを見せた。

昨シーズンから狭いスペースでのプレーを生き残る術として身につけた感じを受けていたが、その能力を遺憾なく発揮した。

ヒートマップを見ると、これまで起用されていた井澤や岡野と違い、チームのストロングポイントである両SHをサポートできる位置に陣取っている。

永野が高い位置を取ることによって平原が攻撃に専念しやすい環境が整い、自然とゴールに近い位置取りができるようになった。

今回の永野のような働きがこのチームのCHに要求されるものだと思うので、他の選手にも高い位置でボールを捌く力を標準装備してほしいと思う。

個人的に岡野は適性がある選手だと思っているので、今後に期待したい。


日を追うごとにフィットするスンジン


ここまでゴールこそないのものの、今CFで一番期待できるのはスンジンではないだろうか。

今節はロングボールに合わせてドンピシャのヘディングシュートを披露した。残念ながら相手GKの正面に飛んでしまったが、可能性を感じさせた。

守備でも精力的に動き回り、ボールホルダーにプレッシャーをかけてパスコースを限定するタスクをしっかりとこなしている。

上背はないがヘディングでの競り合いに強く、讃岐戦で見せたように最後までボールに食らいつく気持ちの強さも持っている。

もちろんまだまだ課題はあるが、今後が楽しみな選手の一人だ。



良くなかった点                


守備の約束事と意欲

失点シーンに象徴されるが、チームとしての守り方が曖昧になっている時が見受けられる。

CFのタスクが申し訳程度のプレスをかけるだけなのならば、後ろに控える選手はもっとしっかりと相手を見て対応できる構えにしておかなければならない。しかし、実際はみんな曖昧な位置取りをしており、最後までボールに触れることができずゴールを決められてしまった。

ほぼノープレッシャーでロングボールを送られていること。

簡単に裏を取られていること。

守備の人数が揃っていたからか、緩い戻り方をしていたこと。

全員がボールばかりを見ていて、相手選手の位置を確認できていなかったこと。

どれか一つでもしっかりとやっていれば防ぐことができた失点だったのではないだろうか。

もっとチーム全体で意欲を持って取り組んでほしいと思う。



順位表                      


順位は変わらず14位のまま。

上位とはまだ大きな差ではないものの、ジワジワと離され始めている。そろそろ勝ちがほしい。


次節の対戦相手                 



ホームで松本を迎え撃つ。

相手は負けなしと好調だが、ここまでの総得点数は北九州と同じ。

失点数が順位の差となっているので、この試合はいかに失点を防ぐかが勝負の分かれ目になりそうだ。

ショートパスから3得点、PKで4得点しているので、ペナルティエリア内での守備対応には気をつけたい。



左アウトサイドを起点に、中央の選手や右サイドから中央へ入ってくる選手へのパスを使って崩してくる傾向が強い。

しっかりプレッシャーをかけて起点を作らせず、良いパスを入れさせないようにしたい。



右サイドの裏のスペースを使われてよく攻撃されているようだ。なお、右SBは昨シーズンまで在籍した藤谷が務めている。

平原たちCFが上手く裏をとり、そこで起点を作ることができればチャンスが増えそうだ。


感想                      

勝てそうで勝てないのがもどかしいですね。

坂本の折り返したボールが上形に届いた時はゴールを確信しましたが、残念すぎました。その他にもいくつか良い形を作れていましたが、ああいうチャンスを決めないと勝ち上がっていけないと思います。

過去に小林SDが「決定力というのは簡単には上がらないので、チャンスの数を増やすことで補っていきたい」という主旨の話をされていました。

ゴールは簡単に決まるものではないので、できるだけ崩してシュートを撃ちたいという気持ちはわかります。少しでも確率を高めたくなるでしょうが、どれだけ相手を崩してもシュートを撃たないとゴールが決まることはないのです。

ここ数年で昨シーズンが一番その傾向が強かったですが、形に囚われすぎて適切な判断ができていないように思います。もっと簡単にシュートを撃って良いのではないでしょうか。それを今節の本村が証明してくれたように思います。(ほんちゃんプロ初ゴールおめでとう!)

次節は強敵松本山雅FCをホームに迎えます。松本サポーターが大挙して押し寄せるでしょう。彼らの大声援に負けないようにしっかりと闘い、勝利することを期待します。



引用元 

ギラヴァンツ北九州公式Twitter

ギラヴァンツ北九州公式You Tube

Jリーグ公式HP

SPORTERIA

J LEAGUE Date Site