メンバー
【メンバー交代】
59分
上形 → 高
平原 → 中山
高吉 → 永野
81分
夛田 → 山脇
野瀬 → 岡野
メンバーの入れ替えは4名。
(IN 後藤、長谷川、山脇、永野 OUT 吉丸、本村、大石、前川)
山脇が初めてメンバー入りし、後半途中から出場を果たした。
最大のサプライズはCBの起用。
過去に夛田がCBで起用されていたことがあるため、メンバー発表の時点ではそうなるかと予想していたが、蓋を開けてみればこれまで不動の右SBとして出場していた坂本だった。
また、データ上のフォーメーションが4-4-2から4-2-3-1に変更された。
スタッツ
基本スタッツ
今節も並んでいる数値は悪くない。
極端に差がついているものはなく、ある程度互角に戦えていたと思う。
差がついたのはゴール(決定力)だけである。
ゴール期待値
試合全体としていくつもチャンスを作れているのだが、ことごとくふいにしてしまったのが痛い。
また、前半は短い時間しか攻めることができなかった(シュート数は5本)。この日は雨風が強く、前半は向かい風だったことが影響したように思う。
しかしながら、琉球は向かい風となる後半もしっかりチャンスを積み重ねており、このあたりがホームアドバンテージと現時点での地力の差なのかもしれない。
パスソナー・パスネットワーク
※参考 北九州のボールロスト位置
今節も井澤が良い位置に居て攻守に活躍していた。井澤のポジションが良いとボールが良くまわるし、少々難しいボールも処理してくれるので助かる。
しかし、中央を使いながら効果的にボールを循環させることがあまりできなかった印象を受ける。
これは悪天候でボールが走らなかったことと、琉球の守り方に起因するのかなと思う。
試合の流れ
激しい雨風が選手たちを襲う中、試合がスタート。
ピッチコンディションに苦労しながらボールを動かすが、両チームとも攻め手に欠く展開が続く。
そんな中、17分に北九州がビッグチャンスを迎える。相手のGKへのバックパスに上形がすかさずプレスをかける。焦ったGKのこぼれ球に反応した岡田、GKが弾いたボールを上形と立て続けにシュートを放つが決めることができない。
その後、ピンチを凌いだ琉球に追い風をうまく使われて多くのコーナーキックを与えてしまうが、なんとか跳ね返し続けて反撃のチャンスを伺う。
しかし、38分にコーナーキックからニアサイドに良いボールを入れられ、乾を振り切ってフリーとなっていた柳選手にヘディングシュートを決められてしまう。
すぐに反撃したい北九州だったが、向かい風やピッチに適応できず上手くボールを前進させられない。逆にボールを奪われて琉球に攻め立てられる苦しい展開が続く。前半だけでシュート11本を撃たれたが、なんとか守ってハーフタイムへ。
後半に入ると追い風を使って反撃に転じる。
上形や岡田がたて続けにシュートを放つが、枠を捉えることができない。さらにメンバーチェンジをしてパワーアップを図るが、なかなか得点に結びつかず時間が過ぎていく。
すると76分。サイドをドリブルで突破されると中央へクロスを送られ、待っていた阿部選手がシュート。このシュートは加藤が一度弾くが、阿部選手に一瞬の隙を突かれ痛恨の失点。
北九州にそこから押し返す力は残っておらず、無得点で敗戦。
5試合勝ちなしとなってしまった。
良かった点
CB坂本で起用の幅が広がった
これまで右サイドバックとして出場を続けていた坂本が、突如CBとしてスタメン起用された。この奇襲は結果として失敗に終わったが、チームとして起用の幅を広げた。
試合全体を通じて無難にこなせていたように思う。
しかし、縦への推進力やガンガン上下動できる走力が最大の特長だと思うので、CB起用は少しもったいない感じを受けた。
あくまでオプションとして有用かなと思う。
山脇がデビュー
ここまで出番がなかった山脇がデビュー。
出場時間は短かったが、槍のように鋭い上がりを披露した。いろんな所に顔を出し、9つのタッチ数を記録。
次はピッチコンディションが良い時にもっと長い時間プレーを見てみたい。
良くなかった点
横方向からの攻撃への対処
横からの攻撃にどう対処するのかはここ数年の課題であり、明らかなウィークポイントなので相手もわかりやすく狙ってきている。
これまで守る幅を狭くし最後のゴール前でやらせない守備を目指していたと思うのだが、今節のボール奪取位置を見ると良いクロスを上げさせないことを狙った守備をしていたのではないかと思う。
現状のCB陣はお世辞にも空中戦に強いとは言えないので、こちらのほうが理に適っていると思う。
しかし、結果として2失点ともに起点は横からなので、早急にどう守るのかを整理してほしい。
難しい状況でこそ当たり前を大事に
2失点目は残念な失点の仕方だった。
まず、簡単にサイドを突破されクロスをあげられた。パスコースを切れずボールを繋がれドリブルでスルスルと縦に突破された。相手FWに坂本が引き出されスクリーンされた状況もあり、たちまちピンチを招いた。
その後加藤がボールを弾いたものの、村松と加藤の間に転がったボールの処理が一瞬遅れた隙を阿部選手に突かれてしまった。
パスコースを上手く切れなかったことは技術的なミスだが、かわされた選手がジョグをしているのは意識の問題だと思う。
また、最後にしても取れると思ったであろう加藤の判断ミスといえばそれまでだが、もっと声をかけあえば村松のブロックの仕方が変わったり、ボールを蹴り出すこともできたかもしれない。
対する琉球の経験ある選手(阿部・金崎・野田)たちは、素早くプレスバックして危険なシーンを防いだり、セカンドボールの処理を含めて適切なポジション取りなど、やるべきことをしっかりとやっていたのが印象的だった。
難しい時期こそ当たり前のことを当たり前に行って乗り越えてほしい。
順位表
17位となった。
昇格圏とは8ポイント差。まだ諦める必要はないが、そろそろ巻き返したい。
次節の対戦相手
来週(4/23)は天皇杯福岡県予選決勝(相手は福岡大学)に参加するため、リーグ戦はお休みとなる。
ホームで相模原と対戦。過去の対戦成績はほぼ互角で昨シーズンは1勝1敗と五分だった。
今シーズンは元日本代表の戸田さんを監督迎えて積み直しをしている最中であり、北九州同様に苦労している印象を受ける。
相模原はセットプレーとクロスの処理に苦労しているようで、付け入る隙は十分あるように思う。野瀬や坂本の右サイドに期待したい。
逆に得点はクロスからよく生まれているようなので、起点へしっかりアプローチする守備を心がけたい。
主に右サイドを起点に攻撃してくるようだ。いわゆるペナ角へボールを集めてくるようなので、ボランチ、CB、SBは誰がどの選手につくのかをしっかり確認してプレーしたい。
左サイドはそれほど明確な傾向がないので、流れでプレーしているのかなと感じる。
これだけセンターで起点を作れてないということは、意図的に相手の攻撃がサイドへ流れるように設計しているのだと思う。
相模原も「最後のところでやらせない守備」に挑んでいるのではないだろうか。
北九州はサイドに強みがあるチームだと思うので、どちらが上回るのか質的な勝負になりそうだ。
感想
久しぶりに「う〜ん」となる試合だった。
難しいコンディションの中、選手たちは一生懸命戦っていたと思うが、褒められた内容ではなかったと思う。同じように勝ち星に見放されていた琉球が相手だったが、気持ちの差が出ていたように感じた。
特に攻撃面でなかなか結果が出ていないことを考えると、そろそろ大幅に見直すべきところに来たのかなと思う。ここまで積み重ねてきたものが無駄だとは思わないが、結果がついてこない以上、それは“現時点で正解ではない”ということだと思う。
すぐに劇的な効果が出るとは思っていないが、ただこのまま継続していくだけではいけないと感じる。
幸いJ3はまだ団子状態なので、巻き返すチャンスは十分ある。間に合う内に大幅な改善を求めたい。
引用元
ギラヴァンツ北九州公式Twitter
ギラヴァンツ北九州公式You Tube
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