Jリーグ神戸鹿島戦鹿島の勝因について

 基本スタッツ

基本情報

枠内シュート数がお互い10本ずつで変わっていない。パス成功率は神戸が圧倒的であり、セットプレー数も神戸がうわまっており神戸が試合のペースを支配していたゲームであったことがわかる。しかしながら少ないチャンスをものにした鹿島が試合に勝利したのであろう。では鹿島が試合に勝てた要因とはなんだったのか分析していきたいと思う。

 フォーメーション図

 

神戸は4-2-1-3という布陣を強いているこの布陣は前線付近でボールをキープする攻撃方の布陣であると言える。それもそのはず神戸は前線にアンドレアスイニエスタ、中盤に山口蛍とタレント揃いのチームであるからだ。それに値して鹿島は4-4-2という守備に力を入れた布陣である。そして前線は4人の選手を全試合から入れ替えている。神戸は前戦までの得点パターンとしてセットプレーからの得点やクロスからの得点が多い。今回引いて守る鹿島に対して中のスペースを使えなかったのが非常に痛いと感じる。それに対して鹿島はサイドの選手の運動量を持って中にクロスを供給できていたのではないかとデータから推察される。そして鹿島のサイドの選手のヒートに注目をしてほしい。時人よりも敵陣方向での運動量が豊富である。この試合は鹿島が神戸のパス回しに対して連動し運動量を持って中を守ったことで生まれた勝利であると推察される。


ヒートマップ - 小泉 慶



得点の形や試合パターンからも分析してみる。

鹿島の2点目が特に分かりやすい例だが、鹿島の得点は開いたスペースを上手く利用したゴールとなった。1点目で言えば左サイドからボールを持っていくことで右前方にスペースができ、パスを受ける直前に選手が右前方に飛び出し、受け取ったパスを決めた。 3点目で言えば右から運んできたボールを空いた左に繋ぐことでチャンスを作った。 これらから数少ないチャンスを掴んだことが分かる。 神戸はセットプレーの数が多かったものの、それを上手く活かせなかったのが敗因だろう。セットプレーでのシュートが枠外だったり、上手く繋がらなかったり、という場面が目立った。


鹿島の前節までの得点パターンを見るとクロスから攻めるのが得意なチームだと分かる。今回もサイドから生まれたチャンスを掴み勝利につながった。 鹿島の前節までの失点パターンを見るとセットプレーで失点することが多いと分かる。しかし今回の試合では、神戸にセットプレーのチャンスを多く作られたがそれをしっかり抑えられたことが勝因であるとも言えるだろう。



得点パターン失点パターン