ベガルタ仙台の守備を崩せず。長崎は厳しい戦いに


J1昇格をかけた戦い。J2で3位の長崎が負けてないピーススタジアム(ホーム戦)で優位であったと思われたが、結果はベガルタ仙台の勝利。長崎左サイドからの攻撃を仙台が封じ得意の得点の形に持ち込めなかった。

前半28分仙台はPKから先制。後半も点を重ね合計4得点。長崎は今シーズン仙台に勝てていなかった苦手意識が出たのか、J1昇格へのプレッシャーなのか、本来のサッカーができないまま試合終了。J1昇格は来年以降に持ち越しとなった。


左サイドからの攻撃の形がうまく作れなかった長崎

前半は長崎ヴァウド選手田中選手増山選手のDFラインでビルドアップをしながら、できれば左サイドの米田選手や笠柳選手へパスを出したかったが、仙台エロン選手中島選手らのプレッシャーや郷家選手のマークなどでなかなかパスを出す事ができなかった。

特に、長崎DF田中選手がボール持った時はエロン選手がプレッシャーをかけてきて、その間に米田選手には郷家選手がマークに行く。このパターンを徹底し仙台は長崎得意の左サイド攻撃を封じこめた。写真は、前半5分、マテウス選手→エジカル選手→米田選手の連携でペナルティエリア左まで持ち込む。


写真はすがっち撮影。12月1日日曜日V・ファーレン長崎 vs ベガルタ仙台(ピーススタジアムにて)


直近4試合で見るように左サイドを起点とした攻撃が多めの傾向

※J2リーグ35、36、37、最終節でのパス




【前半18分】仙台の堅い守りの中でもチャンスを作り長崎笠柳選手のシュートで終わる場面も

仙台の守りは堅かったが、仙台の攻撃を防いだ後の素早いトランジションで攻撃に転じカウンターで相手ゴールまで行きシュートで終わるシーンもあった。


【前半28分】長崎ハンドの判定によりPK。先制点は仙台に

仙台はキーパーに対してのプレッシャーもしっかりかけていきDFへのパスコースを限定させDFのミスを誘った。

そこからゴール近くでの仙台スローイン。最終的に仙台はPKを取得し先制点へとつながった。


写真はすがっち撮影。12月1日日曜日V・ファーレン長崎 vs ベガルタ仙台(ピーススタジアムにて)


前節までの時間帯別失点率では他の時間帯よりは高め。

※資料は長崎最終節愛媛戦より


【前半46分】長崎右サイドから決定的なチャンスを作るもゴールならず。前半終了

失点後はマテウスジェズス選手が左サイド下まで下がってきて、左サイドに数的優位を作りながら攻撃をする場面や、右サイドから上がり左サイドへボールを持っていく戦略も。前半最後には、右サイドから細かいパスで繋ぎ最後はエジガル選手のシュート。「入った!」と長崎ファンは一斉に立ち上がったがポスト右をコロコロ通過。得点には至らず前半終了しました。


写真はすがっち撮影。12月1日日曜日V・ファーレン長崎 vs ベガルタ仙台(ピーススタジアムにて)


【後半8分(53分)】早い時間に同点に追いつきたかった長崎だったが仙台の方が追加点

後半からリーグ戦最終節にゴールを決めた松澤選手(笠柳選手と交代)と山田陸選手(阿部選手と交代)が入り流れを変えにきた長崎。左サイド松澤選手にボールを集めそこからチャンスを作るパターンが見られた。コーナーキックもあり早い時間からチャンスはあったが得点までには至らず。一方仙台の方が52分エロン選手のシュートが決まり追加点を奪った。会場内に「あー」が鳴り響いたのと同時に鼓舞する声も。そして、応援する声は更に大きくなった。46分から60分の失点は1試合の中で失点率の一番高い時間帯となっている。

そこまではまだ良かったのだが、その後67分に失点。まさかの0-3に声を失った。周囲では泣き出す人、試合を見てられないと顔を塞ぐ人、下を向いてスマホを見出す人。なんとも言えない空気となった。



【後半30分(75分)】1点返すも91分に仙台中島選手本日2点目の得点。1-4勝負有り

後半ロングボールで前線へ出すシーンも多く見られなんとか得点に結びつけようとした。そんな中75分左松澤選手から山田選手、そしてマテウスジェズス選手へグラウンダーパス。マテウスジェズス選手の左足シュートがゴール左端に入り長崎意地の1点。アディショナルタイムも考えるとまだ20分はあると予測されたので「まだまだ時間ある」と心を落ち着かせながらも「残り2点なんとかしてくれー」と焦る気持ち。

しかし、91分にカウンターからの中島選手のシュートが決まり1-4万事休す。まさかの敗戦となってしまった。

写真はすがっち撮影。12月1日日曜日V・ファーレン長崎 vs ベガルタ仙台(ピーススタジアムにて)


最後まで仙台の守備を崩せなかった長崎。自慢の攻撃力は完全に封じられた

長崎の強みである左サイドからのチャンスメイクが封じられ、外国人選手の爆発力のある攻撃も封じられた。

今季仙台に勝っていなかった、苦手意識があるのかなと試合前からなんとなくあったが、それでも負けはしないだろうと。そんな気持ちだった。試合には負けてしまったが、シーズン最後までワクワクドキドキ楽しませてくれたのは間違いないし来季に向けてまた目標ができた。


九州地区J1リーグは、アビスパ福岡の1チームのみに

そして、九州地区の2025年J1リーグはアビスパ福岡のみに。しかしながら、J2でサガン鳥栖と長崎や大分トリニータ、ロアッソ熊本の対戦も見られるという事で楽しみな面もある。九州ダービーが盛り上がる事間違いなし。そして、J1昇格争いに九州のチームから複数チーム出る可能性も十分あるのではと期待十分。これから来季が楽しみです。


九州地区2025年Jリーグカテゴリー

  • アビスパ福岡(J1)
  • ギラヴァンツ北九州(J3)
  • サガン鳥栖(J2)
  • V・ファーレン長崎(J2)
  • 大分トリニータ(J2)
  • ロアッソ熊本(J2)
  • 鹿児島ユナイテッドFC(J3)
  • テゲバジャーロ宮崎(J3)
  • FC琉球OKINAWA(J3)