2023 J3第30節 松本 - 岩手 プレビュー 直向

アジア大会サッカー競技関係者の皆様おつかれさまでした。

松本さんは前節八戸戦。開始早々オリオラサンデーの抜け出しにＰＫを献上し失点。プラスタの芝の状態が酷く、霜田監督が取り組んできた繋ぐサッカーが八戸さんの激しいプレッシャーも相まって思うようにできず、Ｊ公式のスタッツでは前半シュート０に終わる。

後半は霜田監督からの指示もあり、無理には繋がずロングボールをＦＷ小松選手に当てるというまさかの割り切った選択。ダイレクトで一進一退の展開となったが、サイドに流れた菊井選手のスローインから、再び受けた菊井選手のクロスを小松選手が二アで合わせて追いつく。そして、菊井選手のＣＫから八戸のゾーン守備の外から走り込んだ野々村選手がヘディングで合わせ逆転。その後の八戸の猛攻を３バックに変更して凌ぎなんとか勝ち点３を得た。

今シーズン霜田監督が就任し、今までの松本さんとは違うボールを保持するサッカーを表現している。当然そのスタイルにフィットしたキャスティングとは言えず、望んでいた成績とは言えないのが現状だろう。

この夏に山口選手が復帰、野澤選手がＦＣ東京から育成型、安永選手が水戸から期限付き移籍で補強した。岩手戦では安永選手が出場停止。加入後はスタメンで出場していただけに、住田選手が出るのかあるいは他の選手を使うのか。

中三川体制となり、前半１５分以内に先制し連勝した。これは、ゴールキックから繋いでくる相手に対し高い位置からプレスをかけて流れをつかみ、取り切る所まで行けたからである。松本さんには左足のフィードが正確なＤＦ常田選手と、前線でターゲットになるＪ３得点ランクトップの小松選手がいる。松本さんのビルドアップに対しどう出るか、どこまで行くのか見てみよう。

チームのキャプテンであり、セットプレーのキッカーも任されている菊井選手。トップ下の位置から広範囲に出没し、正確なキックでチャンスを演出する。間で受けるのもうまいので、菊井選手がどの辺りの位置取りをしてくるかには注意しなければならない。

中三川体制３試合目となり、相手も対策を打ってくる事は間違いない。その中でチームとしてどう対処できるか。ここまでとは違い個の優位性だけで勝てる相手ではない。ましてやサンプロアルウィンで大勢の山雅サポーターの前での試合。

ボールを持たれる展開が予想される中で、最前線に入るであろうケネスがどれだけできるか。同郷で同世代のオリオラサンデーの前節松本戦での活躍がどう見えているか。

木曜日に２位鹿児島さんが勝利し、なおさら勝ち点３が必要となるこの試合。まずはそこへのプロセスを松本さんがどう見せてくるか、入り方に注目したい。