対策された走りと中盤の構成

リーグ3戦目となるアウェイ鹿島戦は0-1で敗戦、リーグ初黒星となった。

フォーメーション図

システム3-5-2は開幕から変えず、大南がスタメンに復帰し戸嶋が中村に代わり右WGに入った。

基本スタッツ

試合は序盤から互いにロングボールを蹴り合う展開になる。鹿島は直近の試合での失点要因となった低い位置からのビルドアップを回避し、後方から長いボールを2トップに当てる戦い方を選択した。2節の川崎戦とパスネットワークを比較すると変化が顕著にわかる。

パスソナー・パスネットワークパスソナー・パスネットワーク

そのため柏の前線からのボールの追い込みもハマらず、プレスのキーマンであるFW細谷のスプリント回数は(途中交代もあり)過去2試合より少なく”走れない”状況にいたことがわかる。(湘南戦33→横浜36→鹿島25)

走行距離・スプリント回数走行距離・スプリント回数 走行距離・スプリント回数

柏は3-5-2の両サイドを低い位置にして5バックで構えるため、鹿島のロングボールを柏DFが弾き返した後、中盤の人数がどうしても少なくボールを鹿島に回収される展開となった。柏のロングボールに対しても鹿島の岩政コーチは『意図として相手が蹴り込んでくるボールに対して中央に人を集める[4-3-1-2]にすることで中央のところの段差を作って拾いやすくするということを狙った』と語り、鹿島の”対策"どおりの展開だったこともわかる。特にディエゴピトゥカはこの試合で最も多いこぼれ球奪取数7を記録した。

守備スタッツ - ディエゴ ピトゥカ

柏もロングボールだけではなく後半から中村を左のインサイドハーフ、失点後は小屋松を左WBに起用し、中盤の構成力を高めて中央からパスで崩す形も見せた。ずっと同じ戦い方で勝てる程J1は甘くないが、チームとしての前へ”走る脚”は止めることなく、走る”道筋”を増やす工夫を整備していきたい。


【柏アカデミー出身比率】

スタメン:DF古賀、MF山田、FW細谷 

 ※スタメン比率27%(3/11) 

リザーブ:GK佐々木、DF上島、FW森

 ※出場比率27%(4/15) ※メンバー入り比率33%(6/18)  


【柏アカデミー出身比率(リーグ3節まで)】

スタメン比率27%(9/33) 出場比率24%(11/45) メンバー入り比率35%(19/54)