こんにちは、神セーブです。

富山戦レビューしていきます。


スタメン

フォーメーション図

富山は前節と同じメンバーで臨んできました。


フォーメーション図

磐田は前節負傷交代した川口に代わり、RSBに植村洋斗が入りました。


プレビューのスタメン予想全的中!




試合展開


前半


富山の守備


自陣での守備

自陣での富山の守備は4-4-2のブロック守備。

クルークスに対してはSBの濱が縦を切り、かなりタイトに寄せてきました。


SBが開いて空いたスペースをSHの伊藤が戻ってカバー、

クルークスからボールを奪えそうなときはダブルチームで挟みにいく。


左の倍井に対しても強度は違えど縦をSBが切り、中をSH高橋がカバーをする構造は同じように見えました。


ハイプレス時

ハイプレス時は松田がグラッサを切りながら川島へプレス。

SBはWGを見る。

他の選手は上の図のように前にパスカットを狙いつつ、中央、背後にパスが通った時はカバーするスペースがあり、4-2-4の形のプレスだがボランチとFWは段差を付けたポジショニング。

細かく言うと4-1-1-2-1-1のような並び。


先制点は見事にハメられてしまった形。



打開策としては23分のビルドアップの形は良かったです。

相手の守備ブロックの間にポジションを取ること。

ポゼッションの基本が出来た時は良いビルドアップが出来ました。

まずは基本をしっかりとチーム全体でやることが重要。



富山の攻撃


富山は攻撃時、SBを両ワイド高い位置を取らせ、2CBとボランチ1人で3バック化、

3-1-6の配置。

両サイドハーフ(SH)は内側に絞り、ハーフレーンを使う。

松田力はボールを貰いに引いてくる動きが多く、グラッサ・江﨑を引き付け、DFラインのギャップを作る。

そのギャップを突いて、数的有利でフリーな選手を裏に走らせるという構造。

上の図は21分の形。

この攻撃に90分間苦しめられました。


佐藤凌我・ペイショットのカバーシャドウが悪く、簡単にFWの裏へボールを入れられ、

上原・中村も後ろが数的不利な状況で相手ボランチを潰しにいけない。

行ってもあっさりかわされるという悪循環。


27分も磐田がハイプレスを掛けますが、あっさり右の西矢に展開されて突破されます。

松原が出て行くポジションですが、高橋が内側にいるため、ピン留めされるような形で出て行けませんでした。

(この状況は松原が悪いとは言えない)



攻守に渡って富山のスカウティング、チーム戦術に圧倒されました。



後半


磐田は佐藤凌我・上原力也に代わり、角昂志郎・金子大毅が入りました。

ポジションはそのまま同じ所に入りました。


改善が見られた磐田の攻撃


52分の攻撃。

クルークスにタイトに付いてくる守備の背後のスペースを角がフリーランニングで突いてクロス、

松原が決定機を外してしまいましたが、再現性のあるポケット攻略で良い攻撃でした。


54分、58分にも同じスペースを突いています。

チームとして狙っていたことが見えるのは良かったと思います。


後半からはロングボールを控えて、ペイショットに当てるボールもグラウンダーの速いパスで出すようにしています。

しっかりと足下で繋いでいくという修正が見られました。


同点!!


後半は相手のブロックの間にポジショニングして比較的良い攻撃が出来ていた磐田。


ハーフスペースをうまく使い続けたことで、大外のクルークスが空き、そこからペイショットのゴール!!


前節からの課題、WGのクロスに合わせる所はこの1週間で修正してきたのは良かったですね。


富山勝ち越し


川﨑の単純なパスミスから奪われて、碓井の見事なコントロールシュートであっさり富山が勝ち越し。


あの位置で奪われると決定機になってしまいます。



富山追加点

裏を突かれてグラッサがファウルで止めたところからのFK。

GKとDFの間に良いボールが入ってきたので難しい対応でしたが、裏に抜け出されマークを振り切られている事、川島も飛び出した割に触れず、ややチーム全体に集中力が切れていた印象。


1点ビハインドになり、メンタル的にすでに負けていたように感じました。

磐田サポーターが怒っているのは2点差になり、やや諦めたような雰囲気が見えたことではないでしょうか。


レジェンド中山雅史が常に見せていた最後まで諦めずに闘うこと、これがジュビロ磐田の根幹。

優しいと言われるジュビロサポも最後まで闘えないのは許さない。


スタッツ


基本スタッツ

シュート数は富山が上回りました。

チームとしての狙いがうまくいっていた証。


ゴール期待値

ゴール期待値

こちらも富山が上回りました。

磐田が逃した決定機が3つはありましたが、富山が逃した決定機も同じくらいあったので、結果は妥当なものだったと感じます。


ヒートマップ


ヒートマップ - 佐藤 凌我



ヒートマップ - 角 昂志郎


前半出場の佐藤凌我と後半出場の角昴志郎。


角の方が高い位置でボールを受け、チャンスに絡んでいた事がよく解ります。

(ハーフタイムでの指示や1点ビハインドの状況なので、佐藤凌我が悪いとは言いきれない)


相手の陣形にもよりますが、トップ下の選手が前の方でプレー出来るようなビルドアップを整備していきたい。



ヒートマップ - 植村 洋斗

今シーズン初スタメンとなった植村。

前半こそ試合感が掴めていない感じがありましたが、後半はしっかりとアジャストし、攻撃の起点になっていました。


次節にも期待。


次節に向けて


・ビルドアップのポジショニング


安定したビルドアップをしていくために、

しっかりと相手DFブロックの間にポジショニングしていくことの徹底が必要。


松原がハーフレーンに入っていくことは良いのですが、早く前にポジションを取りすぎてビルドアップに詰まるケースが見られました。

ジョンの言うプラス1をどこに作るのかという事も含め、相手の陣形に合わせて誰がどこにポジショニングするかを整理して試合に臨んでほしい。


そしてGK。

永嗣さんのセービングは素晴らしいですし、今回はパスミスからの失点がありましたが、キックの技術は昨シーズンより上がっていると思います。


しかし富山戦ではDFラインの裏のスペースを突かれて、GKが飛び出してクリア出来そうな場面がいくつかありましたが、永嗣さんは行きませんでした。


長崎戦でも同様の場面がありました。


おそらく今後も対戦相手は狙ってくるところ。

DFラインの選手がラインコントロールでカバーするのか、阿部航斗や三浦龍輝に代えて、GKにカバーさせる、マリノスと同様のやり方にシフトするのか。


ここも蔑ろにしていると失点に直結してきそうな所ですので、どうするのか注目です。



守備


守備はジョンが飛行機が着陸出来るくらいスペースがあったと言う程、うまくいきませんでした。


開幕戦で見せた、ミドルゾーンからのブロック守備に一度立ち返るべきかなと思います。


富山戦の後半はWGも守備にしっかり戻るようにしていました。


しっかりと整備した守備から徐々にハイプレスも整備していきたい。


今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!