前節の良い流れを引き継ぎ、今節もチーム全体でハードワークに泥臭くプレーできる選手でスタメンを組んだ印象。今シーズンの岐阜への期待感から5000人を超える観客が見守る中いきなり試合が動きます。先制したのは岐阜。前半5分。前線で田中がボールを収め空いたスペースにボールを出すとエリアの外から狙いすまして宇賀神がシュート。愛媛の選手が密集する狭いスペースを見事に突いてゴールネットを揺らしました。フリーでもJ3だとゴール前に選手が多いと力んでふかしたり、相手に当たって弾かれたりしますが、田中と宇賀神の見事なこれぞJ1といった感じのゴールでした。前節の富山戦もそうでしたが愛媛は守備時に引きすぎてエリア内に人数が多すぎて、エリア外にスペースができてしまうという愛媛の弱点を見事に突いたデザインされた攻撃だったと思います。スカウティング、練習での落とし込みも含めてチームとしても見事なゴールだったと思います。選手個人の技量に頼らず、チーム全体としてこのような取り組みを今シーズン通して続けることが大切だと思います。そして前半30分、左サイドで藤岡がボールをキープ。大外を宇賀神がランニングし相手の意識を宇賀神に向けたタイミングで藤岡がゴール前にクロス。逆サイドの畑が相手DFとの駆け引きに勝ち貴重な追加点を奪いました。時間としても最高の時間の追加点となり、そのまま前半終了。後半頭から愛媛が選手を代えて攻勢に出てきましたが、パスが繋がるのは愛媛陣内とサイドで岐阜のゴールエリアへの侵入はあまりなかったと思います。チームとしてしっかり守れている結果だと思います。そして試合を決める3点目は後半38分。畑が愛媛ゴール前で相手選手からボールを奪取しそのままキーパーとの1対1を冷静に決めて勝負あり。愛媛の集中力が切れたところを見逃さなかった畑のベテランらしいプレーでした。多くの評論家が岐阜の平均年齢の高さを指摘しますが、最後まで足を止めることなく集中力を切らすことなくプレーできていたのは岐阜の方だったと思います。キャンプで相当フィジカルを鍛えた成果が出ているのかなと思いますし、今シーズンの岐阜に関しては平均年齢の高さからスタミナ不足や運動量の少なさに陥る心配はないでしょう。

また、交代選手についても前節同様ボランチで起用された山内彰をはじめ、窪田、菊池、そして石津がぎらぎらとプレーしてくれていたのはチーム全体の意識の高さをうかがわせてくれました。特に山内彰は庄司との交代でしたが中盤から相手サイドの深いところを狙う見事なパスを通すシーンもあり、サポーターの期待値はますます高まったと思います。

次節に向けての課題ではないのですが、気になったのは交代で入った窪田を左、菊池を右サイドで起用した点です。それぞれ利き足とは逆のサイドでのプレーで窪田に関しては窮屈そうにプレーしているように見えたので監督の狙いがどこにあったのか知る機会があるとより深くサッカーを楽しめるので分かる方がいたら教えてほしいです。