5連戦の最終戦の相手はここまでJ2最小失点の徳島。
守備に定評があるチーム同士の、盾vs盾の対決となった。
ザスパは、ホームのアドバンテージを活かす立ち回りで、決定機を何度も作り出した。
風上の前半は効果的なプレッシングで、ボール奪取を繰り返した。
風下の後半は、ショートパスでポゼッションを意識して、相手に風を有利に使わせなかった。
スコアレスドローに終わったものの、シュート数も期待ゴール(xG)もザスパが上回った。
本記事では、小島雅也選手のポジショニングが変化したことに触れつつ、
勝利まであと一歩だった試合を振り返る。
小島雅也の爆走450分
【紺色の韋駄天】小島雅也。
メインポジションはサイドバック。スピード・スタミナ・体の強さが魅力の24歳だ。
5連戦では途中交代することなく出場し、450分走り続けた鉄人でもある。
彼が右サイドで存在感を放つことで、群馬の攻撃は脅威を増す。
パスネットワークをみると、ザスパはいつも通り左サイドからの前進が多かった。
特に今節は、右シャドーの田中稔也も中央に移動して、左に人数を集中させる機会も目立った。
DAZNの中継では左サイドからの攻撃が87%と表示された場面もあったが、
それは決して、右サイドからの攻撃力不足を意味していない。
田中は今節中央でプレーする機会も多かった。
右の小島がクロスにファーから反応するという選択肢を持つことで、左サイド攻撃は破壊力を増している。
小島のヒートマップのをみると、深い位置でもボールタッチできていることがわかる。
例えば、25分の場面。左サイドで作っている間に小島はPA内まで進入し、サイドチェンジのパスを受け取る。クロスは相手DFに阻まれてしまったものの、獲得したCKから畑尾のヘディングシュートにつながった。
特に、今節の小島は守備での機動力がすさまじかった。
小島のヒートマップをみると、センターサークル付近のボールタッチが2つある。
これはボール奪取した時のものだと推測される。
相手サイドバックが内側にドリブルすると、小島もスルスルとついていって、なんとそのままボールを奪ってしまった場面だ。
サイドバックがこの位置でボールを奪取する。その判断・予測・運動能力に感服するばかりである。
今までも、小島が高い位置でボール奪取をした場面はあったが、
ここまで内側に絞った場面は初めてみる気がする。
縦の動きだけでなく、横の動きも脅威を増した小島雅也。ザスパは得点につながる守備のオプションが1つ増えたといえよう。
例:小島の高い位置でのボール奪取からゴール
以上、本記事では小島雅也の動きとその変化に注目して、強豪徳島との一戦を振り返っていった。
5連戦は2分3敗と悔しい結果に終わったが、乗り越えるべき課題や新しい戦術オプションが増えるという収穫もあった。
現在16位だが、6位までは勝ち点3。J2は脅威の混戦となっている。
この連戦の経験を糧に、勝てるチームになっていく姿を見守りたい。
コメント(1)
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SPORTERIAスタッフ
2022/5/8 21:13
>5連戦では途中交代することなく出場し、450分走り続けた鉄人でもある。
GKとCBの選手以外でこの5連戦をフル出場したのは10人といないので、大変なことだと思います🏃💦
本当にお疲れさまでした👏
>現在16位だが、6位までは勝ち点3。J2は脅威の混戦となっている。
6位の勝点22 17位の勝点19
って凄すぎますよね…さすが魔境J2😲
徳島相手に内容で上回ったことを自身に夏場の試合もファイトし続けてほしいです💪