降格圏の2チームの直接対決。

絶対に勝たねばならない戦いは、緊張からかお互いが空回りし、スコアレスドローとなった。

シュート数や期待ゴールも少なく、かなり消極的な一戦となってしまった。


基本スタッツゴール期待値



特に、アクチュアルプレーイングタイムは41分27秒と、極めて低い値を記録した。

33節の岡山戦と比べると、実際にボールが動いていた時間は15分も短いという結果になった。


アクチュアルプレーイングタイム(football-labより引用)

32節仙台:52分29秒

33節岡山:56分16秒

34節栃木:55分55秒

35節東京V:48分04秒

36節琉球:41分27秒


15分もプレータイムが短ければ、実質75分制のサッカーをしているようなものだ。

試合終盤になってもフリーな展開が生まれなかったのは、選手のスタミナが余っていたためだろう。

穏やかな90分が続くのは、カウンターを武器とする群馬にとってかなりの痛手である。

実際に、琉球は終盤の失点が多いが、群馬は終盤の失点がそこまで多くない。

だからこそ、ボールを動かしてプレータイムを長くして、フリーな展開が生まれる終盤に持ち込む必要があった。


時間帯別得失点率時間帯別得失点率



ちなみに、次節の秋田も群馬に比べて最後の15分での失点が多い。

秋田はゴール前のスペースをとにかく埋めてからのカウンターが武器のチームだ。

アクチュアルプレーイングタイムが長引けば、守備の精度も落ちてカウンターの威力も減るだろう。

明日の秋田戦では、積極的にボールを動かすサッカーを期待したい。


時間帯別得失点率時間帯別得失点率



では、アクチュアルプレーイングタイムを増やすにはどうすればよいのだろうか?

サッカーが相手があるスポーツ。相手が蹴り飛ばしてきたら必然的にプレーイングタイムは短くなってしまう。

ただ、FK・CKを蹴るまでの時間はチームの努力で短縮できる。


この試合、どうしても得点が欲しいザスパはセットプレーに時間をかける傾向があった。

例えば、17分にPA脇でFKを獲得した場面では、ボールをセットしてから蹴るまで100秒近く時間を使っていた。


得点が欲しいので、セットプレーを大事にしたい気持ちは分かる。

ただし、セットプレーに時間をかけすぎると、相手のスタミナや判断力が終盤まで継続してしまう。

素早いセットプレーで、相手に落ち着く時間を与えないことで、有利な終盤戦に持っていくのが理想だろう。

次節の秋田戦では、ボールを動かし相手を動かし試合を動かすようなサッカーを期待したい。