無失点の守備

鳥栖伝統のハードワークは今年も健在。2トップがプレスをかけるところから守備のスイッチが入る。前線がパスコースを限定して出てきた縦パスに対して厳しく行く。またポゼッションを高めて守備の時間を減らす。


ボールをとられてからの切り替えも早く、素早く相手を囲んでボールを奪い返す。


特別なことはしていないがチーム全体が90分を通じて高い守備意識を持っていることが今年の守備を支えている。


朴一圭の存在

足元の技術はJリーグでもトップクラス。ビルドアップにも参加し、逃げ道となる。アバウトに蹴るということがほとんどなく広い視野でプレッシャーも恐れず攻撃のスタートとなっている。


バックラインの裏のケアも上手い。GKの一試合の走行距離は多くの選手が4キロから6キロのなか、彼はGKでは断トツの7キロ以上を毎試合記録する。


彼なしでは今年の鳥栖の躍進は語れないだろう。

GKスタッツ - 朴 一圭 ヒートマップ - 朴 一圭



ポゼッション

ボールの回し方がうまい。ビルドアップは基本ボランチの一枚がCBの間に落ちてきて、SBが高い位置を取ってサイドハーフの選手が中に入る。前に枚数が多いため、相手はなかなか前からはめにくい。


相手の間に入って受けることが上手な選手が多い。また選手の距離感がいいため取られた後もすばやく相手を囲むことができる。


鳥栖対策

攻撃に枚数をかけるのでカウンターは有効だろう。奪った後のプレスをうまく剥がすことが出来れば一気にチャンスになる。特にボランチの脇は空いていることが多いので、FWがうまく落ちて収めることが出来ればペースをつかめるだろう。


積極的に前に出てくるので、引いて守ることは難しい。守備のスタート位置を決めてズルズル引かないほうがいい。


身長が高い選手も多くないので、セットプレーはカギを握るだろう。


今年のJリーグは川崎と名古屋だけでない。鳥栖の戦い方は参考になるところも多いのでマークしておきたい。