基本スタッツ


新型ウイルスの影響を隠し切れなかった前節町田戦から1週間。先発・ベンチメンバーを見るとこの試合にもまだ影響を及ぼしていた。

だからこそ、この望外のスコアとニューヒーローの登場には嬉しさと驚きが入り混じる。


フォーメーション図


新潟は前節から先発を1人変更。それが小見だった。

直近のGW5連戦、松橋監督は試合ごとに先発メンバーを入れ替え選手の負担を軽減していた。それが少ない試合でも3人は入れ替えていたかと記憶する。そこにも今のチームの台所事情を感じる。


試合開始早々、早速スコアが動く。

相手のキックオフから始まり、左サイドでボールを持ったところへ右サイドの三戸、ボランチの星、トップ下の伊藤の3人で囲み奪い取る。奪った伊藤の横方向ドリブルから逆サイドの小見へ。

対峙した亀川を交わしてシュートを放つとブローダーセンがはじく。そこに詰めた三戸が放ったシュートは右ポストをかすめてゴールへ。この間わずか28秒。


時間帯別パスネットワーク図


横浜FCのパスネットワークからわかる通り、全体的に選手の位置が高い。

FWが積極的に新潟の最終ラインにプレスをかけ高い位置でボールを奪って攻撃につなげたい意図。

ボランチ以下がついて来ずボランチ付近に空間が空いてしまうチームもあるが、横浜FCはそれがチーム全体で統一されている。意思統一が出来ているからこそこの順位だと納得。

それゆえ、開始早々のボールロストは致命的だった。

伊藤が奪ったタイミングでガブリエウは左から右へ、亀川は右から左へポジション移動。前には3枚の壁があったが、その後パスを受けた左の小見だけでなく、右の三戸もフリーの状態。後から自陣に戻った横浜FC高木もボックス内のケアに回り、三戸が視界から消えていた。


そして5分後、すぐさま2点目。

ボールを持った小見が短く伊藤へパスを出し斜めに中へ侵入。

伊藤は2人にマークされ一瞬下げる素振りを見せてから間を通して谷口へパス。

谷口はテンポ良く、視線の先で外に張っていた堀米へ渡す。その間に伊藤が斜めに左サイドに走りフリーになりかけ、そこに亀川が釣られる。すると堀米→小見の間にビクトリーロード。

小見が堀米からボールを受けた時点で横浜FCの目線は一極集中。星雄次のポジションがちょうどエアポケットに。小見が優しく星に預ける。

小見にはガブリエウが寄せ、岩武がポジションを修正し若干後ろへ。ほとんど縦関係になった2人の間にわずかなスペースが。

星が迷わず間を通す。寄せたガブリエウはわずかに届かない。同時に小見のマークも外れる。

星のパスを受けたのは、相手の背後から現れた三戸。そこに一番遠いサイドにいた高木が対応。三戸のシュートブロックに入るも、三戸は背後へのパスを選択。左から小見が走りこむ。

高木は三戸の対応で戻れず、ガブリエウの足も届かない。右足を振り抜くとブローダーセンの逆をついてボールはゴール右隅へ。完遂。


ゴール期待値


その後もボールを保持しながら相手にチャンスを与えず前半終了。なんと横浜FCは前半シュート0本。

ボールポゼッションは新潟が上回りながら、プレーエリアは横浜FCサイドの方が多い展開に。


守備スタッツ - 早川 史哉


ハーフタイムでは舞行龍→早川の交代。

後半途中から入ったサウロミネイロと終始マッチアップ。後半だけでクリア7本という圧巻のスタッツ。


そして後半開始早々。再びの小見洋太。

バックパスを受けた岩武からボール奪取。ブローダーセンと1対1からキーパーを交わす。

岩武がカバーに入ったところを体を捻ってゴール左にシュート。スライディングした岩武の背後へとボールが吸い込まれていった。


攻撃スタッツ - 小見 洋太


このシュートを含め、放った5本が全て枠内へ。谷口にお膳立てされかけたハットトリックも相手がブローダーセンでなければ、という印象。交代で出ていった時の表情が物語っていた。


そして前節Jリーグデビューを飾った吉田陣平がビッグスワンデビュー。


守備スタッツ - 吉田 陣平


終了間際での投入となりあまりボールに絡めなかったものの、中村俊輔からボールを奪ったこのスタッツは良い記念になっただろう。


個人的に印象深かったのは、3-0になってからの55分ごろのシーン。


攻撃スタッツ - 伊藤 涼太郎


左サイドで堀米が長いボールを出して伊藤へ。相手のディフェンスを受けた伊藤がそのままドリブルで駆け下りハーフウェーライン付近からCBの千葉へ戻す。スタジアムからは万雷の拍手。数年前からは考えられない出来事。

アルベルト政権からの積み重ねがサポーターにも浸透していることを実感し感動ものだった。


基本スタッツ


改めて試合スタッツ。

松橋監督の試合後インタビュー

「誰を試合で使うか最終的には私が決断することなので、頭の痛い悩みが増えた。いろんな選手がいてチームは強くなっていくが、その中で選ぶというのは辛い部分もある。」


松橋監督の悩みが、まだまだホーム連勝記録を伸ばしてくれそうだ。