基本スタッツゴール期待値

南部藩のチーム同士のダービーと銘打たれた試合、スコアは一方的なものとなったが、ゴール期待値の通り、前半は互角の内容だった。前半終了間際のアクシデントがこの試合の運命を決めてしまった。

フォーメーション図パスソナー・パスネットワーク

八戸さんは1-5-1-2-2のいつものの並びではなく、インサイドハーフの2人をCBの前に並べるシステムを採用した。これは岩手の2シャドーと、CFのポストプレーで下りるスペースを塞ごうという意図だと思われる。そこを並びで対策し、試合後コメントで、サイド攻撃という言葉が各々からでていたように、2トップと両ウイングの個で崩そうというプランだったようだが、なかなかうまくいかなかった。

後半早々、CKのクリアのクイックスローインから失点。明らかに集中を欠いて、ブレンネルの左ポケットの侵入に対応したのは中盤の選手。クロスを止める事ができなかった。

3分後の2失点目も、ゴールキックの跳ね返りをブラジルコンビの大きなワンツーで崩された。ああいうアクシデントの時は精神的な動揺は否めないし、ベンチにDF登録の選手がいなかった為、前節で試していたとはいえ、強度が落ちたのは致し方ないと思う。後半の入りがフワっとしたのは若いチームが故といった所か。

攻撃スタッツ - 中村 太亮ヒートマップ - 有永 一生

ヒートマップ - ブレンネルヒートマップ - モレラト

八戸さんのサイド攻撃の思惑を崩せたのは、両ウイングの頑張りと、ブラジルコンビの位置取りにあったと思われる。外からのクロスにウイングが飛び込んでくる。これはチームとして低い位置取りでは前まで到達できないし、ポストで収められるという事が重要である。この試合ではルーカスが最初から右にいる事により、ブレンネルが好みの左サイドにいられるという事が大きいと思う。起点が両CBの前でできると、八戸さんのウイングとしても気になってしまう所だったであろう。

ヒートマップ - 西田 恵ヒートマップ - 加々美 登生

後半交代ででた2人も効果的なプレーだった。ボールを受け前への推進力がある。この日は4Qが一人多い状況であったとはいえ、途中から流れを変える事ができる事を証明した。西田選手はゴールが生まれれば更なる飛躍も期待できる。

5試合で勝ち点11。上位の目安となる平均勝ち点2ペースである。福島さん、鹿児島さんと自分達のサッカーを表現するチームが続く。

その前に、富士大学サッカー部との天皇杯岩手県決勝。結果は最優先であるが、そこで試せる時間を作る事ができるか。当然相手は弱点を突いてくる。上位を目指すチームは、対策される事は必須である。プロフェッショナルとしての流儀を見せなければならない。

最後に、小林選手の早期復帰を願っております。