2021 J3第17節 長野 0-1 岩手 レビュー あいしょう

長野Ｕスタジアムでは負けない歴史が続いた。

長野さんは前節からの変更はＦＷ上米良選手が先発。岩手が前からプレスをかけてくる事を想定して変更したと思われるが、この日はプレビューでふれたアンカーへの対策を優先し、ミドルゾーンで待ち構える形を選択。ＣＢからアンカー住永選手へのパスコースをＦＷ韓選手が切る形で対応。３対１での持ち運びに苦労し、ズレを生み出せなかった。他の７選手が基本監視されていて、ＣＢが運ぶとシャドーの選手がプレスをかけ、外したＳＢにウイングが前に上がりプレスする形を徹底。長野さんのサイドの選手同士のパス交換がそこまでできなかった事がフォーメーション図にでている。ゴール前までは行けるものの、岩手の壁にはね返され、自陣でボールロストする事は少なかったが、その１回をゴールされてしまった。

１つのボタンの掛け違えが徐々に伝染し、うまくいかない９０分を過ごしてしまった。前節に続き三田選手がコンディションの面からか途中交代した事もあり、得意のサイド攻撃がうまくいかなかった。

キャプテンでＤＦの中心である牟田選手を累積警告で欠いたが、代わりに出るのが藤井選手というのは非常に贅沢である。今シーズン初出場ではあったが、最終ラインをしっかり統率。チームがコンパクトな距離感で機能していた事は、長野さん自陣左サイドからの横パスを奪って左サイドから中に入ってきた中村選手のクロスがはね返されたものの、中村選手の空けた外のスペースに走り込んでいたＣＢ佐々木選手のもとに転がり、ゴールへと繋げた事からもわかるだろう。

期限付き移籍の和田選手が途中交代で岩手デビュー。３０分超のプレーをＣＦという慣れないポジションでの出場だったが、ロスタイムに惜しいシュートを放った。守備のプレスの所がまだ連携不足という事もあって、チームとしては前半のようにうまくいかなかったが、慣れてくれば、タスクの多い岩手のＣＦとして使うのか、シャドーの位置で使うのか。ブレンネルが出られない次節までに結果を残せると、今後のポジション争いはさらに激しくなる。