レビュー強化キャンペーン ⑦  6/13 J2 第18節 全試合
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こんにちは、ユースケ@サガン鳥栖です。

電光石火の先制点、素晴らしかったですね!最後中野嘉が仙頭に出す前にちょっとだけ右に持ち出してシュートを匂わせながらラストパスを出したのには痺れました!七聖が肩を痛めて途中交代してしまいましたが、代わりに右に入った中野嘉が七聖とはまた違った持ち味を出したのは収穫でした。

それではレビュー行ってみましょう!

まずはスタメンです。

フォーメーション図フォーメーション図

ホーム神戸はフェルマーレンとイニエスタ以外は柏戦と同じメンバー。対するアウェイ鳥栖は前節契約上の欠場で元気いっぱいの中野嘉を起用した他、酒井が待望の復帰。やっとケガから戻ってきました。左CBには中野に代えて大畑を起用。スピードのある古橋をケアする目的かと思われます。

■繋ぐか繋がないかジレンマを抱えているように見える神戸

鳥栖の話に入る前に神戸の攻撃に関して感じた点を。神戸の攻撃(特に前半)は全てサンペールが起点になっていました。

画像は神戸の前半の攻撃パターンをいくつか表記したものですが、23番山川と24番酒井高の両SBを高い位置に押し上げ、CBの間にサンペールが落ちる形が基本形。中央は山口1人にしてるのでそこはほとんど使いません。真ん中に神戸の選手が山口しかおらず、ぽっかり空いた状態です。

サンペールが起点となってショートパス、ロングボールを織り交ぜながらシンプルな攻撃を仕掛けてきます。ショートパスの時は蓋をされているSBではなく鳥栖ボランチの脇のイニエスタや郷家に直接縦に付けてきます。彼ら二人は足元の技術に長けているのでボールを預けやすいのと、両SBが鳥栖のウイングハーフをピン止めしているので浮きやすいというのも理由の一つです。

その他にはサンペールから直接ロングボールを裏に出してくる形。鳥栖のハイラインの裏や3バックの脇のスペースに蹴り込んで古橋のスピードを活かす攻撃です。実際にこれで失点してしまいましたね。

こんな感じで個の能力の高い選手の良さを活かしながらシンプルに攻撃してきた神戸ですが、実は「本当は後ろからしっかり繋ぎたいのかな?」と思わせる場面が結構ありました。前半から繋ごうという意識が見られましたが、そういう時は鳥栖のハイプレスに捕まってしまって結果的に蹴ってしまうことになっていました。

後半はさらに繋ぐ意識を高めるためか、イニエスタをトップ下に置き左に古橋、右に郷家という並びの4-2-3-1に変更してきました。イニエスタの守備負担を減らす狙いもあったのかなと思われます。鳥栖の右サイドがスピードのある七聖から中野嘉に代わったこともあって、そこを古橋で突きたいというのもあったかもしれませんね。

ただこの布陣が上手くいったとは言い難く、確かに神戸はボール支配率を押し戻せたとは思いますが、足元で繋ぐばかりであまり人の動きもなかったため、鳥栖にブロックをセットする時間が生まれ、後半の神戸の攻撃の方が守りやすかったですね。

何というか、神戸としては「繋ぐサッカーをやりたい」。だけど相手にとって脅威なのは「サンペールを起点にしたシンプルな縦方向への攻撃で、個の力のアドバンテージを活かしたサッカー」の方で結果も出ているというジレンマが存在しているように見えました。

三浦監督がそこをどうしたいのかは普段神戸を追っているわけではないので分かりかねますが、結果と内容を両立させようとしている途中なのかなという印象でした。

■大外のスペースを埋めきれない神戸。小屋松に決定機。

前半に1度、後半に2度、右サイドの攻撃から大外の小屋松にフリーでボールが入りました。鳥栖はサイド攻撃の際、必ず逆サイドの大外に人が入ってくるので、対戦相手も大外のスペースのケアをしないといけません。

これまでの対戦相手でここを上手く消してきたチームとして、例えば福岡なんかは必ずSHやDHが下がって対応していましたし、他にも4バックでは無いですが清水は3バック+WBの2人で最初から5人用意して対応しました。

画像は73分のシーン。神戸は4バックなのでこの大外のケアをSHが下がって埋めないといけないのですが、これがちょっと曖昧で一応7番の郷家が下がってくるもののちゃんと小屋松を捕まえきれていません。このあとすぐの76分にも同様のシーンが生まれ、またも小屋松にフリーでヘディングされています。

17番菊池と23番山川の間に風智が毎回飛び込んでいくので山川はそれが気になって小屋松どころでは無いですし、郷家としては大畑も高い位置を取ってくるのでそっちも気になってたとは思うのですが、やはり最後のところは危険なスペースをいち早く埋めるべきでしたね。

こういう守備のタスクが要求されるポジションに、かなりオフェンシブな選手である郷家を起用するリスクを三浦監督がどう考えていたのか。チームとして選手起用のバランスがあまり良くない気がしましたね。

立て続けに狙い通りに決定機を作れたので小屋松にはどちらかは決めてほしかったですが、もう最後は個人の質ということでこれからもっと高めていってもらえればいいかなと思います。この直後のCK後の古橋のカウンターも小屋松が最後まで良く追ってくれましたからね。

■中野嘉の存在が戦術の幅を広げた

中野嘉は合流当初、タスク理解度不足とコンディション不足で中々良いプレーが出来てませんでしたが、徐々に問題なくチームのタスクをこなせるようになり、その上で自分の良さも表現できるようになってきていたので、この試合の七聖途中交代という影響を最小限に抑えることが出来ました。

まあ本当によくやってくれたと思います。守備も全然サボらないし攻撃でも違いが出せますし、この試合で中野嘉の存在感がより一層高まりましたね。

小屋松と七聖のポジションはタスクが結構大変で消耗も激しいので、疲労蓄積、カード累積、怪我の心配がぬぐい切れませんでしたが、中野嘉が仕上がったことで両サイドのトラブルを遜色なく解決できるようになりました。

もちろん七聖、小屋松、中野嘉と特徴は異なりますので、出ている選手に合わせてロジックを微調整する必要がありますが、別の言い方をすれば戦い方の幅が広がったとも言えます。

いつもだったら右サイドは七聖が縦に突破するスペースを確保するために、左サイドに人数をかけて相手チームを引き付けサイドチェンジで七聖に良い状態でボールを渡し勝負させていました。

これがこの神戸戦で中野嘉に代わったことで、今度は右サイドでボールを握ることが出来るようになり、その結果が逆サイドの小屋松をフィニッシャーに持ってくるロジックになったという訳です。

神戸は後半から左サイドに古橋を持ってきて中野嘉の裏を突こうとしてましたが、松岡、樋口、中野嘉による右サイドでのボール保持力が高く逆に古橋が下げさせられることになりました。これでは古橋の良さが出ないと後半28分に佐々木を投入し古橋をFWに配置換え。それだけ中野嘉のプレーが神戸左サイドに影響を及ぼしたという事ですね。

【まとめ】内容は鳥栖の方が良かったがどちらにも勝つチャンスがあった。

いかがでしたでしょうか?

内容的には鳥栖の方が良かったとは思うのですが、実際はお互いに決定機がありどちらにも勝つチャンスがあった試合でしたね。

神戸は攻守において個人の質が高く、チーム設計として細かくオーガナイズされてなくてもチャンスが作れますし、守備に関しても個人で跳ね返す力があるので最後のところでやらせない強さがありました。

それだけにロジックで生み出した決定機を確実に決めていればという惜しい試合でした。鳥栖は組織の力でここまで上位に食い込んでいますが、ここから上はベンチメンバーも含めた個の成長が必須ですね。チームとしても個としても確実に伸びしろはありますので期待しましょう!

それではまた。