リーグ戦は5 連勝の後、前々節ホーム横浜戦を落とし、前節ホーム名古屋戦でスコアレスドローと、2 試合連続でノーゴールとなり閉塞感が否めない鹿島。アウェー戦ではあるが、ここで再度勢いを取り戻しておきたいところ。

ルヴァンカップグループステージでともにA 組のC 大阪とは今年3 戦目となった。ルヴァンカップでは1 勝1 敗であり、お互いアウェイで勝利している。

今節はNHK BS1 観戦。DAZN も素晴らしいが、録画しておけるTV 放送はやはりありがたい。

前節までの対戦成績


メンバー

フォーメーション図フォーメーション図

鹿島は最近の試合からスターティングメンバーを変更し、松村・ブエノが先発した。三竿はCB ではなくボランチ起用。


所感

試合前にはかなりの雨が降っていたようで、ピッチには水たまりが多く残っている状況となっていた。鹿島側はコーチングスタッフも含めてウォーミングアップ時からボールも使ってピッチ状態を入念にチェックしていたようだ。

その情報を受け、コイントスで勝った鈴木はサイド変更を行った。

これが試合展開に大きく影響することとなる。


前半、C 大阪陣内には多くの水たまりが残っており、特に鹿島側から見た右サイドではボールが進まなくなるほどの状態だった。これを利用し、鹿島は攻撃時に右サイドをターゲットにボールを蹴り込んでいく。C 大阪守備陣は鹿島の攻撃を跳ね返そうとするが、水たまりにボールがはまるなどで陣地を取り戻せず、そのまま鹿島の2 次攻撃の起点となるシーンが繰り返された。

鹿島陣内のピッチは比較的雨の影響が少なかったようで、C 大阪はショートパス主体の組み立てから機をみてゴールに迫る攻撃で試合の主導権を握っていたが、鹿島の好守備もありゴールを生むことができなかった。

時間帯別パスネットワーク図時間帯別パスネットワーク図


ゴール期待値が示すように、C 大阪も前半からチャンスは作れていただけに、鹿島は早い時間帯に2 点を取り切ってしまったことが非常に大きかった。

1 点目は6 分にGK からのロングフィードを上田が中央エリアで競り勝ち、そのままチーム全体が高い縦への突破意識を見せて松村のシュートを相手GK が弾いたところを鈴木が頭で押し込む。この時の鹿島はチーム全員がほぼペナルティエリア幅に入って上田の競り勝ったボールに対して前向きの推進力を持って入った動きがこのところの鹿島の特徴のひとつとして非常に印象的だった。

2 点目も14 分と早い時間帯に決まる。C 大阪のカウンターになりかけたフィードを関川が高い位置でスライディングで奪い、そのボールがそのまま左サイドにいた鈴木に通り、鈴木からのクロスを今季初先発となった松村がボレー。CB から手数をかけず一気にゴールを奪う素晴らしい攻撃だった。関川はクリアをそのまま縦につなぐ意識を持ってインターセプトしたものと思うが、CB の位置からスタートする攻撃で時間をかけずに縦に送ることで、相手の守備陣形が整う前に一気にシュートに持ち込むことができるという点で素晴らしいと思う。

ゴール期待値


後半はピッチ状態が徐々に改善してきたことやC 大阪がメンバー交代したこともあってより力強い攻撃を見せ、鹿島が守備に追われる時間が増えていったが、粘り強い守備で無失点で耐えることができた。

後半アディショナルタイムにはふと試合の流れが落ち着いたように見えた瞬間、左サイドの鈴木を起点とした崩しからカイキが落ち着いたシュートで3 点目を決め、試合を終わらせた。


これで鹿島は単独首位となった。この位置でシーズンを終えるために厳しく長い戦いが続いていく。色々なことが起こると思うが、チーム一丸となって戦っていきたい。


リンク

データ


公式試合レポート


ハイライト